睡眠不足が人間関係を壊しかねない理由 他人の微妙な表情が読み取りにくくなるうえ、感情表現が貧弱に
<a href="http://plaza.rakuten.co.jp/wellness21jp/diary/201609080000/">睡眠不足は酔っ払っているのと同じくらい生産性が下がる</a>と指摘されていますので、記事にあるように他人の微妙な表情が読み取りにくくなり、感情表現が貧弱になるそうで、人間関係を壊しかねないことがわかります。
2015年の大規模睡眠調査によると、睡眠は何よりも重要だと87%が思っているのに、睡眠に不満を感じていないのはたった17%、しかも睡眠に不満を感じて睡眠改善のために行動を起こしている人の割合はたった25%で、全体の57%の人は、睡眠を改善できるかもしれない行動を起こしていないことがわかりました。
様々な統計結果や医学的根拠から、人間の最適な睡眠時間は7時間程度で、長くても短くてもよくないそうです。この睡眠時間は1日の活動時間の3分の1程度になり、時間にこだわるだけではなく、質を高くすることが大切だと指摘されています。
普段から生活リズムを整えて、日によって睡眠時間に差がないように、質の良い適度な睡眠時間を確保したいものです。
不眠症に悩む人も年々増加しています。
不眠症の原因には、通常疲れたり、寝不足になると必要な睡眠を得ようとする機能が適切に働かない「恒常性異常」、覚醒状態から睡眠状態に移行する体内時計のリズムが崩れる「リズム異常」などがあります。
最近注目されているのが覚醒システムの不具合で、覚醒を維持するオレキシンという脳内物質が過剰に働きシャットダウンしないことが近年の研究で解明されたそうです。
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私達には体内時計があります。主時計は目から入った光の情報を受け取り、メラトニンを分泌する脳にある松果体へ信号を送る部分です。
さらに体内時計をコントロールする時計遺伝子が発見され、この時計遺伝子は脳の視交叉上核だけでなく、心臓、肝臓、肺、筋肉、皮膚などあらゆる細胞に存在しており、脳の主時計に対して末梢時計と呼ばれています。
最近では細胞だけでなく、約100兆個の腸内細菌までもが、体内時計の末梢時計であることが分かり、腸内フローラが良い状態であることがよい眠りにも大切だそうで、腸内フローラ改善変化はすぐ睡眠に好影響を与えるようです。
睡眠には謎が多く、睡眠中は脳も休んでいると考えられていましたが、起きている間より寝ている間の方が脳は忙しく重要な活動を行っていることがわかってきたそうで、改めて睡眠の重要性がわかりました。
睡眠中の脳の4つの役割
1.有害な毒素を排出する
2.起きている間に得た情報を復習し、記憶させる。
3.バラバラに入ってきた情報をまとめ、整理する。
4.免疫力を高める。
欧米先進国と比べて日本人の睡眠時間は短く、2014年のOECD報告で、男性はワースト3位、女性は最下位で、日本の生産性が低い要因の一つかも知れません。
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厚生労働省調査では、日本人の5人に1人が不眠に悩んでいるそうですが、2014年11月6日に発表された民間会社の全国20~79歳の男女7,827人の実態調査によると、国際基準「アテネ不眠尺度」で、約4割が「不眠症の疑いがある」、約2割は「不眠症の疑いが少しある」と判定されています。また、睡眠と寝起きに関する実態調査委員会の調査では、寝起きがだるい:48.1%、寝起きの目覚めが悪い:9割を超えています。
<a href="http://plaza.rakuten.co.jp/wellness21jp/diary/201505250000/">睡眠障害による国内の経済損失は3.5兆円</a>にもなり、睡眠障害が引き起こす健康被害の損失は含まれていないので、これを加えたらさらに巨大な損失になるそうです。
睡眠の生活パターンで一番よいのは、早寝早起き型で、週末の朝寝坊は時差ボケという意外な落とし穴を生むので、平日との差は1時間以内までがよいそうです。
体内時計は24時間よりも少し長めなので、このズレを修正してくれるのが、朝に浴びる太陽光と起床後1時間以内の朝食だそうです。
<a href="http://plaza.rakuten.co.jp/wellness21jp/diary/201506200000/">睡眠コーチとして活躍されている雨晴クリニック副院長の坪田聡先生は、「10分の2度寝」と「20分の昼寝」が仕事の効率をグイッと上げると提唱</a>されています。
不眠症患者の半分は、最低6時間の通常の睡眠時間を取っているが、不眠症患者の42%は、睡眠時間を1時間以上少なく見積もっていたり、眠っていたのに起きていたと勘違いすることがあるそうです。
不眠症は睡眠が少なすぎるのではなく、脳の動きが活発すぎると研究者は指摘しています。
日本人は、睡眠の不満は多く、最新の調査では<a href="http://plaza.rakuten.co.jp/wellness21jp/diary/201502120000/">半数以上が睡眠に不満、約9割が快眠のために現状改善を希望</a>しているそうで、日本人のガンが減らない一因だと思います。
<a href="http://plaza.rakuten.co.jp/wellness21jp/diary/201501140000/">不眠症の本質的な問題は睡眠状態誤認である</a>ことを世界に先駆けて喝破したのは日本人研究者だったそうです。不眠症は実際よりも睡眠時間を短く、寝つきを長く感じているそうです。
・<a href="http://plaza.rakuten.co.jp/wellness21jp/004023/">健康経営の提案 社員元気で会社も元気</a>
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睡眠不足がいかに心の平穏を乱すかについて、科学者らは新たな洞察を得ている。
寝不足であれば他人の表情、特にその微妙な動きを読み取りにくくなることが分かってきた。寝不足の人は例えば、配偶者がイライラしているのか落ち着いているのかを区別しにくいという。
また、睡眠を十分に取らなければ感情表現が貧弱になり、例えば何かが面白いと感じても笑顔が少なくなる。科学者らは神経画像から、睡眠不足が引き起こすだろう感情の起伏に関連すると見られる脳の活動パターンを発見した。
「十分な睡眠を取っていない場合、情緒の安定性ほど早く深く乱されるものはあまりない」と、カリフォルニア大学バークレー校のマシュー・ウォーカー教授(神経学・心理学)は指摘する。疲労による誤認や間違いが人間関係を台無しにすることさえあるのだ。
一般的に、専門家らは健康な成人で1日に7時間から9時間の睡眠を取るよう勧めている。だが米疾病予防管理センター(CDC)が2014年に44万4000人以上を対象に実施した調査結果によると、米国では成人の3分の1以上が平均で7時間未満の睡眠しか取っていない。5時間以下しか寝ていないと答えたのは、全体の12%近くに上った。
ドイツの脳科学誌「エクスペリメンタル・ブレイン・リサーチ」に掲載された2014年の研究では、健康な49人のヤングアダルトが2つのグループに分けられた。一方のグループは寝ずに夜を明かし、もう一方は通常の睡眠を取ってもらった。
その翌日、被験者には感情表現の度合いが異なるさまざまな顔写真が提示された。寝不足のグループに属する人々は全ての顔写真で感情を読み取るのが格段に遅く、悲しい顔を正確に読み取ることがあまりできなかった。
別の研究によると、特に微妙な表情の場合、寝不足の人は怒った顔と幸せな顔を区別するのが困難になる。睡眠不足に関する研究の多くでは、被験者が眠れないのは一晩だけだ。ただ、慢性的に睡眠が足りていない現実世界での経験にもこの結果が当てはまるだろうと科学者らは述べている。
ペンシルベニア大学ペレルマン医学大学院で睡眠について研究しているナムニ・ゴエル氏は、睡眠不足が公共の安全に影響を及ぼす可能性があると話す。軍人や警察官には、正確に他人の顔の動き(そして動機)を読み取らねばならない場面が多いと同氏は指摘する。
同大学院精神医学部のデビッド・F・ディンジス教授は、寝不足の人がささいなことに過剰反応しやすくなる科学的な証拠をつかんでいる。
ディンジス氏は2012年に同僚たちと行った実験で、片方のグループには眠らずに夜を明かしてもらい、もう一方には普段通り睡眠を取ってもらった。翌日、被験者は数学問題など一連のタスクをこなした。問題には簡単なものも難解なものもあった。ディンジス氏らは被験者からタスクの成果についてフィードバックを受けた。それにはポジティブなものもネガティブなものも含まれていた。
難解な問題を終了した後、両方のグループからストレスがたまるとか、イライラするとか、不安になるとか、気が重くなるといったネガティブな意見が返された。一方で簡単な問題を終了した後は、寝ていない被験者は睡眠を取った人よりも高いストレスや怒り、不安にさらされていたことが分かった。
ディンジス氏は「寝不足はストレスを感じる敷居を低くする。感情面でストレスに対処しにくくなる。ささいなことに怒るのはそのためだろう」と述べた。
(出典:ウォール・ストリート・ジャーナル)