カギは糖尿病予防と牛乳 久山町研究から見えてきた認知症予防策 | 健康管理・増進、病気予防、抗加齢(若返り)、長寿、豊かさを探求

カギは糖尿病予防と牛乳 久山町研究から見えてきた認知症予防策

認知症は3型糖尿病と指摘する人がいるほどなので、糖尿病予防、的を射た糖尿病治療が重要で、適度な運動と品数豊富なバランスのよい和食、適度な糖質制限、野菜から食べるベジファーストがおすすめできます。

 

認知症予防には、様々な研究、報告がありますが、認知症予防に効果があると言われているのは、運動の習慣化、脳トレ、食事による十分な栄養や社会性、睡眠などのよい生活習慣を総合的に組み合わせることだそうです。中でも効果があると言われているのが息が弾む程度の中強度以上の有酸素運動です。

しかし、誰もが息が弾む程度の中強度以上の有酸素運動を習慣にできるわけではなく、<a href="http://plaza.rakuten.co.jp/wellness21jp/diary/201604200000/">料理教室もおすすめ</a>で、特に料理が得意ではない男性におすすめしたいです。

 

 

ジョギング、ウォーキングなどの有酸素運動を続けることで、脳の血液の流れが良くなり、脳の白質の衰えを抑えることができ、高齢になっての認知能力が衰えを最小限に抑えることができるそうで、インターバル速歩やスロージョギング、階段昇降はおすすめです。

筋肉は鍛えることで何歳になっても増やせますので、筋力の衰えが進む40代後半、遅くても50代からインターバル速歩やスロージョギングを習慣にすると健康・長寿にプラス効果が期待できますね。

 

天皇、皇后両陛下は、皇居御所の庭を約1キロ散策することを日課とされておられましたが、2年ほど前からスロージョギングを取り入れられ、50段程度までは階段をお使いになっておられるそうです。

 

また歩きながら計算するとか、頭と体で2つのことを同時に行うデュアルタスク(2重の課題)がよいそうです。

よい知識をつけて出来そうなことから無理なく生活習慣を改善していくことがポイントだと思います。

 

遅発性アルツハイマーの爆心地が青斑核と呼ばれる脳の小さな領域だと分かり、この部位は、高齢者における認知機能の維持に大いに関連しているそうです。

青斑核にある神経細胞は睡眠時間が少ないほど死滅することから、高齢者の脳年齢は睡眠時間が大きく関与しているそうです。

 

<img style="cursor:pointer;border:none;"  src="http://thumbnail.image.shashinkan.rakuten.co.jp/shashinkan-core/showPhoto/?pkey=bc3fe2755244697ead862853cbf85497d3fd791d.10.2.2.2j1.jpg" alt="認知症予防2.jpg" />

 

<img style="cursor:pointer;border:none;"  src="http://thumbnail.image.shashinkan.rakuten.co.jp/shashinkan-core/showPhoto/?pkey=7725c809668e3be9656c2df6a3a59cec29699310.10.2.2.2j1.jpg" alt="認知症予防1.jpg" />

 

筋力トレーニングは、使っている筋肉に意識を集中して動かすことで、筋肉と脳を結ぶ神経回路が刺激され、脳細胞を活性化でき、認知症予防に役立つそうです。

筋肉の脆弱化を防ぎ、介護予防にも役立ちますので、一石二鳥です。

<a href="http://plaza.rakuten.co.jp/wellness21jp/diary/201409190000/">歩行速度は新しい認知症診断テストの鍵</a>とまで言われています。運動機能や筋力と認知症リスクに関する研究成果が数多く報告されていますが、適切な負荷、量の運動を習慣にすることは重要ですね。

 

 

<a href="http://plaza.rakuten.co.jp/wellness21jp/diary/201511190000/">全国40~69歳の男女1200人を対象とした「認知症予防に関する意識調査」によると、認知症の予防に役立つ情報に関心がある人は6割近くにのぼり、認知症予防に有効だと思われる食事や運動習慣を改善するための情報を望んでいる</a>そうです。

 

2012年内閣府・高齢者の健康に関する意識調査によると、健康管理の行政への要望の1位が認知症でした。

また50~70代の脳に関する意識調査では、91%が脳の働きに老化を感じていますが、何か対策を講じている人は24%しかおらず、対策をしていない人の85%が対策を知らない・わからないと回答しているそうです。

 

<img style="cursor:pointer;border:none;"  src="http://thumbnail.image.shashinkan.rakuten.co.jp/shashinkan-core/showPhoto/?pkey=b269ec02b7acb3fc7065ad46f6882c392b240dc7.10.2.2.2j1.jpg" alt="アルツハイマー病につながるリスク.jpg" />

 

認知症には、アルツハイマー型以外に、血管が破れたり、詰まったりする脳卒中により神経細胞が壊れる血管性認知症も知られています。両タイプの認知症には共通の危険因子として動脈硬化の原因とされるメタボがあり、若年期からのメタボの積極的な管理、予防が、認知症予防に有効だそうです。そのためには、食生活や運動、禁煙など日常の生活習慣を改善することが大切だと言われています。

 

 

世界最大の医療研究機関、アメリカの国立衛生研究所(NIH)が提唱した認知症予防のための生活習慣は、

 

1.運動習慣をつける。

2.高血圧を改善する。

3.人的交流など社会認知活動を増やす。

4.2型糖尿病の改善する。

5.地中海食などバランスのいい食事を摂る。

6.適正体重の維持(生活習慣病の改善)。

7.禁煙する。

8.うつ状態の改善。

 

の8つをあげ、最大の予防策は運動習慣だと言っています。

 

 

****************************<B>【以下転載】</B>****************************

 

福岡県久山町の住民を対象に1961年から行われている大規模な疫学調査「久山町研究」。研究の中心メンバーとして知られる九州大学大学院医学研究院付属総合コホートセンター教授の二宮利治氏が、健康日本21推進フォーラムが開催した「高齢者の健康と栄養」セミナーで、久山町研究で明らかとなった認知症と食生活の関連について明かした。

 

 

<B>糖尿病予防と治療が認知症リスクを下げる</B>

 

久山町研究とは、福岡市に隣接した人口約8400人の久山町の住民を対象に1961年から行われている、脳卒中、高血圧症、糖尿病といった生活習慣病に関する大規模な疫学調査だ。町と住民の全面的な協力を得ることで、亡くなった方の約8割を剖検(解剖して調べること)し、正確な死因や隠れた疾病を調査していることが最大の特徴。調査開始以来、定期的な検診を行っており、これまでに追跡不可能となった人は1割に満たないという。

 

この久山町において65歳以上の住民を対象に認知症に関する追跡調査を行ったところ、1985年に6.7%だった認知症患者の割合は、2012年には17.9%に増加。65歳以上の約6人に1人が認知症になっていることが分かったという。このような場合、診断率の向上が増加の原因になることもあるが、久山町研究では診断率が影響しない形での調査が行われているためその可能性はないという。では、なぜ認知症患者の割合が増えたのだろうか。

 

ちなみに、認知症の種類の内訳を見ると、脳血管障害の後遺症として発症する血管性認知症は横ばいなのに対し、アルツハイマー型認知症は1998年から2012年にかけて急激に増えていることが分かったという。

 

そこで二宮氏らは、アルツハイマー型認知症の発症リスクは何かを探るべく、高血圧、肥満、高コレステロール血症、糖代謝異常などの代謝疾患のある人の割合の推移を調査した。その結果、高血圧は横ばいだったが、それ以外の肥満、高コレステロール血症、糖代謝異常は優位に上昇していることを突き止めた。特に男性の糖代謝異常は、アルツハイマー型認知症の増加傾向と同じように増加していることが分かった。

 

【図1】40歳以上の人の代謝性疾患の割合の推移

<img style="cursor:pointer;border:none;"  src="http://thumbnail.image.shashinkan.rakuten.co.jp/shashinkan-core/showPhoto/?pkey=9ac51cb99a4414ea3d57efb4d563de4934805f02.10.2.2.2j1.jpg" alt="認知症予防1.jpg" />

 

代謝性疾患(肥満、高コレステロール血症、糖代謝異常など)の割合の推移を見ると、1985年以降、40歳以上の男女とも、それぞれ調査開始年に比べ有意に割合が上昇しており、特に男性の糖代謝異常が急増している。

 

さらに、糖尿病でない人と糖尿病の人でどちらが認知症になりやすいかを検証したところ、糖尿病の人は糖尿病でない人に比べ2倍以上、アルツハイマー型認知症になりやすいことが分かった。血管性認知症についても発症リスクを高めることが分かった。

 

つまり、裏を返せば、糖尿病予防や治療を行うことで認知症になるリスクが下がる可能性があるということだ。

 

【図2】日本における認知症患者数の将来推計

<img style="cursor:pointer;border:none;"  src="http://thumbnail.image.shashinkan.rakuten.co.jp/shashinkan-core/showPhoto/?pkey=308ddc9494bda094f919565e04904c03e541e128.10.2.2.2j1.jpg" alt="認知症予防2.jpg" />

 

黄色い線は各年齢層の認知症有病率が2012年以降一定と仮定した場合、赤い線は、各年齢層の認知症有病率が糖尿病患者の増加に伴い2012年以降も上昇すると仮定した場合。何も策を打たずこの調子で糖尿病患者が増えると、認知症患者数もより増えることになる。

 

二宮氏は「糖尿病を40~50歳代の中年期に発症した人の方が、認知症になったときに脳の委縮が起きやすいことが分かっていますので、年を取ってから対策をするのではなく、中年期から生活習慣を変えるなどの対策を取ることが大切です」と話した。

 

なお、二宮氏は「認知症の予防対策で一番有効なのは運動と食事です」と話す。認知症の種類別に見ても、1週間のうち数時間でも運動を行っている人は、すべてのタイプの認知症で20%、アルツハイマー型では40%発症リスクが下がることが、久山町研究から分かっている。

 

 

<B>認知症の発症リスクを下げる食事パターン</B>

 

【図3】多めに摂ったほうがいい食品と少なめがいい食品

<img style="cursor:pointer;border:none;"  src="http://thumbnail.image.shashinkan.rakuten.co.jp/shashinkan-core/showPhoto/?pkey=b583d89cdce4f3dd9ddc5636f695f062a48eb40a.10.2.2.2j1.jpg" alt="認知症予防食.jpg" />

 

食事について二宮氏は、「食事調査で分かってきたのは、たくさん食べたほうがいい食品と、少なめにしたほうがいい食品があることです」と話す。

 

その上で、たくさん食べたほうがいい食品としては、大豆・大豆製品、野菜、海藻類、牛乳・乳製品、果物、イモ類、魚、卵で、少なめにした方がいい食品としては、米と酒を挙げた。

 

ここで注意したいのは、米については、摂らないほうがいいのではなく、食事のバランスを考えある程度は摂ったほうがいいということだ。

 

二宮氏も、「あくまで食事のバランスの中で比重が高くならないほうがいいということです。例えば、ご飯と漬物だけというように、ほぼ米のみの食事はよくないと考えてください」と、食事のバランスが大切であることを強調した。

 

また、「食べたほうがいい食品を見ると、典型的な和食が理想的な食事だと分かると思いますが、その中で異色なのが牛乳・乳製品。これは一般的にいいといわれる地中海食では減らした方がいいとされていますが、実は日本と欧米では、牛乳・乳製品の摂取量がもともと10倍も違い、日本はかなり少ない摂取量なのです。日本人は意識してもっと摂ったほうがいい」と二宮氏。

 

実際、久山町の60歳以上の住民で1988年から17年間、牛乳・乳製品の摂取と認知症の関係について追跡調査したところ、牛乳・乳製品の摂取が1日44g以下の人たちに比べ、1日97~197g摂取していた人たちのほうが、全認知症のリスクが有意に低下することが分かった。97~197gはだいたい牛乳瓶1本分に当たる。

 

牛乳・乳製品が認知症予防に寄与するのは、牛乳・乳製品が、カルシウム、マグネシウムといったミネラル、乳たんぱく質のβラクトグロブリン、ビタミン類など、認知症予防に効果的とされる成分を多く含んでいることが考えられるという。

 

この結果から、二宮氏は「認知症予防のために、日本人は牛乳であれば、1日100ccから200ccくらい摂取することを目安にするといいでしょう」と述べた。

 

久山町研究から、品数豊富なバランスのとれた和食と、牛乳・乳製品の補食が、認知症予防に有効かもしれないことが見えてきた。日々の生活に取り入れてみてはいかがだろうか。

 

(出典:日経グッデイ)