OECDが考える日本の認知症ケアの課題とは? 認知症に対する世界の取り組み | 健康管理・増進、病気予防、抗加齢(若返り)、長寿、豊かさを探求

OECDが考える日本の認知症ケアの課題とは? 認知症に対する世界の取り組み

認知症予防には、様々な研究、報告がありますが、認知症予防に効果があると言われているのは、運動の習慣化、脳トレ、食事による十分な栄養や社会性、睡眠などのよい生活習慣を総合的に組み合わせることだそうです。

また歩きながら計算するとか、頭と体で2つのことを同時に行うデュアルタスク(2重の課題)がよいそうです。

よい知識をつけて出来そうなことから無理なく生活習慣を改善していくことがポイントだと思います。

 

遅発性アルツハイマーの爆心地が青斑核と呼ばれる脳の小さな領域だと分かり、この部位は、高齢者における認知機能の維持に大いに関連しているそうです。

青斑核にある神経細胞は睡眠時間が少ないほど死滅することから、高齢者の脳年齢は睡眠時間が大きく関与しているそうです。

 

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筋力トレーニングは、使っている筋肉に意識を集中して動かすことで、筋肉と脳を結ぶ神経回路が刺激され、脳細胞を活性化でき、認知症予防に役立つそうです。

筋肉の脆弱化を防ぎ、介護予防にも役立ちますので、一石二鳥です。

<a href="http://plaza.rakuten.co.jp/wellness21jp/diary/201409190000/">歩行速度は新しい認知症診断テストの鍵</a>とまで言われています。運動機能や筋力と認知症リスクに関する研究成果が数多く報告されていますが、適切な負荷、量の運動を習慣にすることは重要ですね。

 

 

<a href="http://plaza.rakuten.co.jp/wellness21jp/diary/201511190000/">全国40~69歳の男女1200人を対象とした「認知症予防に関する意識調査」によると、認知症の予防に役立つ情報に関心がある人は6割近くにのぼり、認知症予防に有効だと思われる食事や運動習慣を改善するための情報を望んでいる</a>そうです。

 

2012年内閣府・高齢者の健康に関する意識調査によると、健康管理の行政への要望の1位が認知症でした。

また50~70代の脳に関する意識調査では、91%が脳の働きに老化を感じていますが、何か対策を講じている人は24%しかおらず、対策をしていない人の85%が対策を知らない・わからないと回答しているそうです。

 

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認知症には、アルツハイマー型以外に、血管が破れたり、詰まったりする脳卒中により神経細胞が壊れる血管性認知症も知られています。両タイプの認知症には共通の危険因子として動脈硬化の原因とされるメタボがあり、若年期からのメタボの積極的な管理、予防が、認知症予防に有効だそうです。そのためには、食生活や運動、禁煙など日常の生活習慣を改善することが大切だと言われています。

 

 

日本でも認知症は増加し、厚生労働省の2012年調査では認知症患者は462万人、認知症予備軍の軽度認知障害(MCI)患者は推計400万人、合わせると65歳以上の高齢者の4人に1人でしたが、別の調査では認知症患者の高齢者推計は550万人と65歳以上の18%となり、20年で6倍に増えていました。

<a href="http://plaza.rakuten.co.jp/wellness21jp/diary/201501090000/">2025年には認知症高齢者が700万人(5人に1人)に急増</a> し、軽度認知障害(MCI)患者と合わせると軽く1000万人を超えるわけです。

また64歳以下までの認知症を若年性認知症と呼び、まれに10代後半で発症することもあるそうで、若年性認知症の推定患者数は約3万8000人と言われています。

 

 

 

 

世界最大の医療研究機関、アメリカの国立衛生研究所(NIH)が提唱した認知症予防のための生活習慣は、

 

1.運動習慣をつける。

2.高血圧を改善する。

3.人的交流など社会認知活動を増やす。

4.2型糖尿病の改善する。

5.地中海食などバランスのいい食事を摂る。

6.適正体重の維持(生活習慣病の改善)。

7.禁煙する。

8.うつ状態の改善。

 

の8つをあげ、最大の予防策は運動習慣だと言っています。

 

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国立長寿医療研究センターが認知症予防のために開発した、運動と頭の体操を組み合わせた「<A href="http://www.ncgg.go.jp/department/cre/download/koguni_saisyuu.pdf" target="_blank">コグニサイズ</A>」はよい方法だと思います。

 

****************************<B>【以下転載】</B>****************************

 

世界的に認知症患者は増加の一途をたどり、一国のGDP予算に匹敵するコストが毎年かかっている状況である。このままではいけないと世界各国が手を組み、対策に乗り出している。その詳細について、OECD(経済協力開発機構)雇用労働社会政策局のマーク・ピアソン次長に聞いた。

 

 

<B>なぜ認知症研究の連携が必要なのか</B>

 

世界の認知症患者数は2050年には1億3200万人に達すると推定されている。認知症患者の増加、それに伴う経済的コストの増加は大きな問題となっている。

 

患者数の増加を食い止めるためには、予防法や治療法の開発を急がなければならないが、なかなか研究開発は進んでいないのが現状である。これに対し、G8認知症サミットは、認知症の治療法あるいは予防法の開発のために、各国共同で資金を提供していくことを宣言した。

 

今後、OECDやWHOなどが舵を取り、関係各国で基礎研究に関する情報を共有したり、遺伝子情報などを集めたデータベースを各国が構築して共有したりといった形で、研究の連携を行っていくことになっている。

 

これらの対策により、認知症の発症を2年遅らせることができれば、2050年の認知症による経済的負担を2280万症例分減らすことができると試算されている(2013年G8認知症サミット)。

 

 

<B>質の高い介護ケア実現のために日本がやるべきこと</B>

 

もう一つの大きな課題が、認知症ケアの問題である。

 

「認知症ケアの改善のために、世界がしなければならないことは大きく分けて二つあります。一つは、世界各国でのケアの質を比較・測定するということです」とピアソン次長。

 

例えば、向精神薬が投与されている患者は何人いるのか、動かないように拘束されている人は何人いるのかなどケアの質を比較して、その質を上げるために何をすればいいのか、定義を決めていくという。

 

ピアソン次長は、「日本では、認知症患者を支援する新しい技術の開発は進んでいますが、質の良いケアの提供については改善の余地があります」と話す。ピアソン次長が考える改善すべき点とはどんなことなのか。

 

「例えば、患者のケアには、医師、看護師、介護士など、多くの人が関わりますが、患者が通院している病院の医師と、在宅介護を支援するケアマネジャーや介護ヘルパーなどとの連携は十分にはできていません。全員が一堂に会することは難しいので、会わなくても連絡が取り合えるような情報技術(IT)を取り入れることが望ましいと思います」(ピアソン次長)。

 

認知症ケアの改善のために、世界がしなければならないことの二つ目について、ピアソン次長は、「OECDとWHOがすでに共同で行っていますが、認知症ケアについていくつかのテーマを決めて、ある病院、地域で実施している各テーマに関連した良い事例があれば、それをシェアすることです」と話す。

 

例えば 「認知症の兆候が現れたときにいち早く診断するための仕組みづくり」というのがひとつのテーマ。また、「認知症と暮らす人へのより高いケアサービスの提供」や「認知症になった知人や親せきを助けたい人へのサポート体制の実現」といったこともテーマの一つだ。

 

 

<B>求められる医療従事者への認知症教育</B>

 

「医療従事者が認知症への理解を深め、認知症患者により適切に対処できるようにすること」もそうしたテーマの一つだ。

 

これについてピアソン次長は次のように話す。「すぐに改善できることではないと思いますが、例えば病院の特に救急部門で、他の症状で来ている患者さんを担当する医療従事者に、認知症の症状が分かるようなトレーニングを受けさせることも大きな課題です。もしそうしたトレーニングを受けていれば、認知症の患者さんに対して適切な治療をすることができるでしょう」。

 

例えば、認知症患者は、薬剤について聞かれても、アレルギーがあるのかどうか答えることができないことも多い。そのせいで、病院に来る認知症患者の3分の1は病状が悪化してしまう。

 

認知症を判別するトレーニングを受けた看護師を救急部門などに常駐させると、当然コストがかかるが、「それを差し引いても、患者さんに適切な治療、適切な薬を使えることになるメリットの方が大きい」とピアソン次長は強調する。

 

もっとも、いずれの国においても、財政的、あるいはマンパワー的に厳しい状況がある。そのため、国だけでなく、民間やコミュニティーの関わり方、ITなどの産業界との連携が、資金面、見守りという面で、重要なポイントとなってくる。ピアソン次長は、これらの点で各国の取り組み事例があれば、それも共有していかなければならないと話す。

 

また、認知症患者が生きやすい地域社会を作るためには、社会教育も重要だとピアソン次長は話す。「一般の人が認知症患者さんを怖がらないように、社会の理解が必要です。認知症だから、というステグマ(烙印)を押すようなことがあってはなりません」と強調した。

 

さらにピアソン次長は、日本はロボット工学が進んでいるので、ロボットを活用して、孤独感をなくしたり、精神的刺激を与えたりということも、将来は現実のものになるだろうと続けた。

 

OECDでは世界各国と協力してこうした取り組みを行い、2025年までに何らかの答えを出すとしている。

 

「認知症の治療法を確立するとまではいかなくても、予防を可能にする、あるいは進行を遅らせるなど、認知症の状況を今より良い方向に変えることは可能だと思っています」とピアソン次長。国際的な取り組みが始まったことに大きな期待をしたいところだ。

 

(出典:日本経済新聞)