酒は毒? 薬? アルコールの摂取で脳が縮む! 生涯の総飲酒量が脳の萎縮に影響 | 健康管理・増進、病気予防、抗加齢(若返り)、長寿、豊かさを探求

酒は毒? 薬? アルコールの摂取で脳が縮む! 生涯の総飲酒量が脳の萎縮に影響

アルコールは、過剰摂取に起因する生活習慣病やアルコール依存症などを除けば、脳への直接的リスクは、適量であればそれほど高くないとは言えても、生涯に飲むアルコール総量が脳の委縮と強く相関し、認知症やうつ病のリスクが増えるそうです。

そして脳内の神経細胞は、一度死滅すると元の大きさに戻ることはないので、心配な人は卒酒が賢明なようです。

 

 

2013年の厚生労働省の飲酒習慣調査によると、アルコール依存症の患者数は推計109万人で、10年前より29万人増加し、65歳以上の高齢者患者が急増しているそうです。女性患者は10年前より2倍近く増加して推計14万人にもなったそうです。

最近ではランチの時にワインや生ビールを何杯も飲んでいる女性をかなり見かけますが、女性は男性に比べてアルコール依存症になりやすく、<a href="http://plaza.rakuten.co.jp/wellness21jp/diary/201111120000/">脳へのダメージは男性より3倍早い</a>そうです。

 

 

世界保健機関(WHO)によると、世界で330万人がアルコール乱用が原因で死亡し、20~39歳の若い世代でも全死亡のおよそ25%がアルコールが影響すると報告しています。

WHOは、アルコールは脂肪肝や肝硬変といった肝機能障害をはじめ、高血圧、食道がんなどのがん、不整脈・心不全などの心臓病などの原因になり、さらにアルコールは脳の神経細胞を破壊し、脳の萎縮や機能障害をまねくおそれがあると報告しています。

これらの疾患の多くは、運動によって改善が可能だそうです。

 

 

飲酒の適量は諸説ありますが、<a href="http://plaza.rakuten.co.jp/wellness21jp/diary/201508290000/">飲酒は適量を守り、休肝日を設け、食生活に留意して、適度な運動をする。これが14万人を対象に、長期に渡って追跡を続けた結果から導かれた、「健康であり続けながら、長く、楽しく酒と付き合い続ける」ための秘訣</a>だそうです。

 

 

<a href="http://plaza.rakuten.co.jp/wellness21jp/diary/201601120000/">禁酒がもたらす健康効果:お酒をやめて30日間で起きる9つのこと</a> 

 

一般男女の飲酒率は7割程度ですが、医師は85%、薬剤師は75%、栄養士は59%で、2014年より増え、医師の27%、薬剤師の22%、栄養士の7%がほぼ毎日飲んでいるそうで、<a href="http://plaza.rakuten.co.jp/wellness21jp/diary/200803180000/">日本の医師の4人に1人がアルコール依存</a>だという信じられない驚きの調査結果があります。

 

<a href="http://plaza.rakuten.co.jp/wellness21jp/diary/201406130000/">医師の半数が「常用薬あり」の病人</a>(2014年日経メディカル調査)

<A href="http://plaza.rakuten.co.jp/wellness21jp/diary/200711070000/">医師の8割が“不養生”を自覚 「自分の健康に注意する時間と心の余裕がない」</A>

<A href="http://plaza.rakuten.co.jp/wellness21jp/diary/200712270000/">医師の乱れた食習慣の実態 やめられないジャンクフード、菓子と酒</A>

<A href="http://plaza.rakuten.co.jp/wellness21jp/diary/200801120000/">医師の不養生 運動する時間があれば眠りたい 過労が運動不足を生む悪循環</A>

<A href="http://plaza.rakuten.co.jp/wellness21jp/diary/200803180000/">医師の4人に1人がアルコール依存</A>

 

 

アルコールにも賛否があり、有益説に否定的な研究報告が相次いで発表されていますが、<a href="http://plaza.rakuten.co.jp/wellness21jp/diary/201503080000/">リスク評価ではアルコール、タバコ、大麻の順</a>という研究報告があります。

 

<a href="http://plaza.rakuten.co.jp/wellness21jp/diary/201602280000/">女性のアルコール依存症患者、10年で2倍 離婚なども原因</a> 

<a href="http://plaza.rakuten.co.jp/wellness21jp/diary/201602010000/">増え続けるアルコール依存症 消費量が減っているのに、なぜ?</a>

<a href="http://plaza.rakuten.co.jp/wellness21jp/diary/201601120000/">禁酒がもたらす健康効果:お酒をやめて30日間で起きる9つのこと</a> 

<a href="http://plaza.rakuten.co.jp/wellness21jp/diary/201512230000/">アルコールで肝障害250万人、肝硬変4万8000人! 肝がんの死者は3万1000人!</a> 

<a href="http://plaza.rakuten.co.jp/wellness21jp/diary/201503080000/">「酒やたばこを、違法ドラッグと同列に考えよ」 アルコールは高リスク</a>

<a href="http://plaza.rakuten.co.jp/wellness21jp/diary/201502210000/">「1日缶ビール1缶程度なら有益」誤りか?</a>

<a href="http://plaza.rakuten.co.jp/wellness21jp/diary/201409150000/">アルコール摂取が及ぼす怖い影響 筋肉を破壊、遺伝子にも影響</a>

<a href="http://plaza.rakuten.co.jp/wellness21jp/diary/201408130000/">増え続けるアルコール依存症 女性が急増</a>

<a href="http://plaza.rakuten.co.jp/wellness21jp/diary/201407170000/">適量の飲酒も体に良くない、定説に疑問</a>

<a href="http://plaza.rakuten.co.jp/wellness21jp/diary/201406160000/">飲酒はたばこに次ぐ発がんの要因 お酒は1合まで</a>

<a href="http://plaza.rakuten.co.jp/wellness21jp/diary/201404260000/">女性のアルコール依存が深刻化 断酒の支援、重要に</a>

 

適量も諸説ありますが、量ばかりでなく頻度にも配慮が必要で、<a href="http://plaza.rakuten.co.jp/wellness21jp/diary/201502170000/">週に3~5日の「休肝日」がアルコール性肝臓病を予防するために効果的</a>だそうです。

<a href="http://plaza.rakuten.co.jp/wellness21jp/diary/201411200000/">適量のアルコールで健康効果を得られる人は15%</a>説があり、アルコール有益説はドンドン追い詰められているようで、私も酒を飲む機会や量はさらに減しています。

 

 

世界的にアルコールの健康への影響が注目されていますが、「アルコール摂取はやめた方がいい」理由が6つあげられています。

 

・運動効果が台無しに

・遺伝子に悪影響

・肥満の原因

・女性の方がリスクが高い

・高血圧の原因

・疲れがとれない

 

米国では、アルコールが原因の死者が年間約9万人に上り、アルコール消費金額と同額の経済損失があるという調査結果が発表されています。

 

日本も2014年6月から<A href="http://www.ask.or.jp/basic_act.html" target="_blank">「アルコール健康障害対策基本法」</A>が施行され、国も対策に乗り出しています。

 

・WHO「<A href="http://alhonet.jp/pdf/who2010.pdf" target="_blank">アルコールの有害な使用を低減するための世界戦略</A>

 

 

****************************<B>【以下転載】</B>**************************** 

 

左党にとって、心底まで酔えるのはかけがえのない幸せではあるが、飲酒量が増えるにつれて「脳」の萎縮も進むことがわかっている。

 

人の名前が思い出せない、ごく簡単な漢字が書けない、今、何をしようとしたか忘れてしまったなど、加齢に伴って、日常的に起こるちょっとした物忘れ。酒を飲む習慣があまりない人にとっては「良くあること」と流してしまうことだったとしても、左党にとっては一抹の不安をかきたてられることはないだろうか。その不安とは、「酒の飲み過ぎで、脳の機能が低下しているのではないか?」ということだ。

 

普段の言動をコントロールしている理性、すなわち脳内の前頭葉によって抑えられている感情や思いを解き放ち、幸せな気分を増幅させる酒は、まさに「人類の至宝!」ともいえる存在。だが、その一方で気になるのが酒の飲み過ぎによる脳自体への“健康被害”である。

 

アルコールはくも膜下出血、脳梗塞、認知症といった脳疾患を誘因する危険性はやはり高いのだろうか? こうした疑問について、ヒトの体と脳について研究をしている自然科学研究機構生理学研究所の教授で、医学博士の柿木隆介氏に話を聞いた。

 

 

<B>酒好きは脳が小さくなりやすい!</B>

 

「アルコールの過剰摂取に起因する生活習慣病が引き金となった脳梗塞などの血管リスク、日常的に大量の飲酒をすることで起こるアルコール依存症などを除けば、脳への直接的なリスクは、適量であればそれほど高くないと考えられています。しかしお酒を頻繁に飲む人の脳を調べると、あまり飲まない人に比べ、年齢以上に萎縮している傾向が見られます」と柿木教授。

 

つまり、アルコールによって脳が“縮んでいる”というのだ!

 

一般的に脳の萎縮は、30歳を過ぎた頃から始まるとされている避けられない加齢現象の一つだ。主に、脳内の白質と呼ばれる神経線維が集まる領域が死滅し、脳が小さくなっていくために起こる。

 

萎縮による代表的な自覚症状の一つが記憶力の低下で、急速に進むと認知症にまで進展してしまうこともある。ただでさえ加齢とともに脳は萎縮していくわけだが、「アルコールが加わるとかなり進むと考えられています。同じ年代でお酒を『飲む人』と『飲まない人』の脳をMRI(核磁気共鳴画像法)の画像で比べると、前者の脳は後者に比べ10~20%ほど萎縮していることが多い。特に目立つのが、大脳で対になっていて、脳脊髄液で満たされている側脳室(そくのうしつ)が大きくなっていることです。これは脳全体が小さくなったことによって、側脳室が広がったことを示しています」と柿木教授は話す。ではアルコールは具体的に、脳のどの部分に強い影響を与えるのだろうか?

 

 

<B>縮んだ脳は二度と元には戻らない!?</B>

 

「例えば、脳の萎縮が原因の一つとされる認知症、アルツハイマー病は、記憶を司る海馬や、理性をコントロールする前頭葉、言語認識や視聴覚を担う側頭葉前方の萎縮が特有なのに対し、アルコールは脳全体を萎縮させます。最近では飲酒量と脳の萎縮の程度は正の相関にあり、飲酒歴が長い人ほど進行が早いとの研究も発表されています。“休肝日”の有無など飲酒の頻度や、蒸留酒、醸造酒といった酒の種類とは関係がなく、『生涯のうちに飲むアルコールの総量』が強く影響していると考えられており、つまり、酒を飲めば飲むほど萎縮が早く進むということです。恐ろしいことに、脳内の神経細胞は、一度死滅すると、そのほかの臓器に備わる幹細胞のように再生することはなく、元の大きさに戻ることは二度とないとされています」(柿木教授)

 

 

<B>脳の萎縮は避けられない加齢現象の1つ</B>

 

脳は30歳前後をピークとして、萎縮が始まるとされる。1日およそ約10万もの神経細胞が減少するとされ、60~65歳ごろにはMRIの画像を見ても、萎縮していることが明らかになってくる。

 

さらに柿木教授によると、「日常的にアルコールを大量に飲んでいた高齢男性を調査した研究によれば、あまり飲まない男性に比べて認知症の危険性が4.6倍にもなり、うつ病のリスクも3.7倍になったとの報告もある」。生涯のアルコール総摂取量と萎縮の程度の関係について、学術的な結論はまだ出ていないとのことだが、飲み過ぎが脳疾患のリスクを何かしら高めてしまう可能性はやはり否定できない。

 

飲み過ぎれば認知症やうつ病のリスクを高めることを知ってもなお、酒を止められないのが左党というもの。日常的に酒を飲むと次第に酒に強くなる場合もあると聞いたが、脳に関しても、同様の“トレーニング効果”は期待できないのだろうか。柿木教授に問うてみた。

 

「残念ながら、脳科学者の立場から言うと、飲酒の機会を増やしたとしても、肝臓のように、アルコールで脳を鍛えることはできません。もし鍛えられる術があれば、左党の一人でもある私も知りたいです(笑)。脳にとってアルコールは、生理学の観点から言っても、そもそも毒なのですから」

 

“毒”とまで言われてしまうと、一瞬ひるんでしまうが、科学的に合成された薬も毒の一種であることに違いはない。また、日本には、古来から「酒は百薬の長」という言葉もある。脳に対する酒の効用は、全くないのか。

 

すがるような思いの左党にとって、“一筋の光”となるかもしれないグラフを下に紹介する。飲酒量とによる認知症のリスクの関係を調べたある研究では、ほどほどの量(週にビール350mlを1~6本)を飲んでいる人が、認知症のリスクが最も低くなるとの結果が出ている。つまり、毒と薬は紙一重? さじ加減さえ間違えなければ、酒は脳にとっても“百薬の長”となる可能性が示唆されている。

 

適度な飲酒は「認知症」のリスクが最も小さくなる

<img style="cursor:pointer;border:none;"  src="http://thumbnail.image.shashinkan.rakuten.co.jp/shashinkan-core/showPhoto/?pkey=67bdb84b2964553a4b79ba77b5899193bed405f1.10.2.2.2j1.jpg" alt="飲酒と認知症.jpg" />

65歳以上の男女3660人を対象に、米国4地域で行われた「飲酒と認知症のリスク」を調べたコホート研究。対象者は1992~94年の間にMRI検査を受け、その後、1998~99年に再び同じ検査を受けた。結果、1週間あたりビール350ml、1~6本相当の適度な飲酒は、「全く飲まない人」と1.0として比べたときに、最も認知症のリスクが低くなることがわかった。(出典:JAMA;289.11,1405-1413, 2003

 

<B>脳の委縮は少し進むが、あまり心配する必要はなし</B>

 

「アルコールは脳を確かに萎縮させますが、記憶に関わる『海馬』や身体のバランス機能を担う『小脳』のように、脳内でも重要な領域が急激に変化しない限り、日常生活に支障を来たすことはありません。飲み過ぎない、適量を守るというルールを決めれば、脳の委縮が少し進むこと以外、あまり心配する必要はありません」(柿木教授)

 

自身も大酒飲みだと自称する柿木教授は、飲み過ぎ対策として、「時間を決めて、家族に車で迎えに来てもらうことがある」という。家族がわざわざ迎えに来たら、「もう少し」と思っていても、やはり帰らざるを得ないからだ。健康をキープしながら、大好きな酒を生涯飲み続けるためにも、「もう一杯飲みたいな」と感じたところで盃を置く理性をキープする。これこそが脳、身体にとっても負担がない飲み方なのだ。

 

(出典:日経ビジネスオンライン)