病院選び 指標どうなる? 「手術件数で診療報酬加算」廃止へ
<span style="line-height: 150%"><font size="3">いつもありがとうございます。
医療費削減のためには何でもしようという行政姿勢がわかる。
<a href="http://plaza.rakuten.co.jp/wellness21jp/diary/200601060000/
">国民年金未納者は国民健康保険を使わせない方向で検討されている。</a>
知能指数は高いのだからもっとよい知恵はでないのか。
生活習慣病を予防し、医療費を激減させるのはむずかしくない。
************************************************************************
心臓外科など難易度が高い手術を多く行う病院を診療報酬上優遇して医療の質の向上を狙い、4年前に導入された「手術件数による施設基準」が来年度、廃止される見通しとなった。しかし、手術件数は患者にとって病院選びの重要な指標だ。せっかく根付いてきた病院情報の公開の流れまで後戻りさせてはならない。
この施設基準は、心臓血管外科、脳外科手術など難易度の高い手術110項目について、必要な年間手術件数(表)を定め、基準に満たない病院の診療報酬を30%カットした。病院側の反発で、04年度には、基準に達すれば5%加算する制度に変わった。実績の多い医療機関に患者を集約することで、質の向上を狙った。
この制度は、手術件数と治療成績が相関することを前提にしている。米国には、そうした多数の研究報告があり、欧米では手術の質を維持するため、専門医や医療機関の数を制限し、患者を集中させている。
国内には手術件数と治療成績の関係を示すデータは乏しかったが、厚生労働省は2002年、海外のデータや国際的な医療の「常識」を基に施設基準を設けた。
医療機関に診療報酬上の格差をつけるこの制度に、外科系の医師を代表する外科系学会社会保険委員会連合(外保連)は「基準とした件数には科学的な根拠がない」などと反発した。
昨年には学会の協力を得て医療機関にアンケート調査を実施し、手術件数と治療成績の関係について検証。5手術では相関はなく、「冠動脈バイパス移植術」「卵巣がん」「肺がん手術」「人工関節」の4手術では、手術数が増すほど生存率が上がる傾向が見られた。
調査をもとに、厚生労働大臣の諮問機関、中央社会保険医療協議会(中医協)から付託を受けた専門委員会が先月、「改善の度合いはわずかで、手術数の増加で手術成績が良くなると積極的に解釈することは困難」とする報告書をまとめた。
また、狙いとした難易度の高い手術を行う医療機関の集約は必ずしも進まなかった。「食道切除再建術等」で基準を満たしたのは今年度約630施設で、2年前より40施設減った。一方、人工関節置換術などでは逆に医療機関が増加した。厚労省はこうした状況を踏まえ、来年度の診療報酬改定で、手術件数による加算を廃止する方針を固めた。
しかし、この制度は、医療機関の情報公開に大きな役割を果たした。各医療機関が届け出た手術件数は、院内に掲示することになっており、また、独立行政法人福祉医療機構の医療福祉サイト「ワムネット」でも公開されている。
厚労省は「手術件数などは得意分野を知るためにも医療機関の選択に欠かせない情報」とし、来年度に医療法を改正し、手術件数のほか、専門医数や手術後の生存率などの情報を都道府県に届けさせ、公表する方針を示している。
▼「経験豊富な方が良い病院」欧米
海外には手術件数と治療成績の相関を証明した多くの研究がある。このため、手術を行う病院を絞るなどの集約化や情報公開が進んでいる。
米国では2000年、政府の諮問委員会が心臓外科や肺がん、食道がんなどについて手術件数と治療成績に相関があるとする報告を公表。バイパス手術の院内死亡率は年間890件以上行う病院が2・85%で、200件未満の病院より4・4ポイントも低かった。
各病院は養成する外科系の医師数に上限を設け、専門医が増え過ぎないようにし、医師1人当たりの手術件数を高水準に維持。各病院の手術件数や生存率などの治療実績は州などがホームページで公開している。
日本では心臓外科手術の年間件数が100件に満たない病院が68%を占めるが、ドイツでは、1病院当たりの年間件数が600件以上となるように病院数を法律で制限。治療成績はアメリカと同様、病院ごとに公表している。
年間6000件以上の心臓手術を行うドイツの心臓病センターで30年間メスを握ってきた日大板橋病院心臓血管外科の南和友教授は「ドイツには『質の良い医療は、量をこなして初めて生まれる』という思想がある。日本は、1病院当たりの手術件数が少な過ぎる。経験が豊富な病院の方が成績が良いというのは世界的な常識」と指摘する。
▼国内データ 蓄積不十分
外科系学会社会保険委員会連合(外保連)がまとめた手術件数と治療成績の調査報告は、先進国の「常識」から外れる形になった。
調査をまとめた癌(がん)研有明病院消化器外科の山口俊晴部長は「件数による明確な差は表れなかった。ただし、手術成績を左右する患者の重症度などの詳細なデータが集まらず、必ずしも十分な調査と言えない面もある」と言う。
その中で、差が出た心臓の冠動脈バイパス手術。年間手術件数101件以上の生存率は99・5%と10件以下よりも2ポイント高かった。
しかし、10件以下でも成績の良い施設も一定数あり、施設基準として件数だけで区分することに無理がある、との結論となった。
ただ、統計が示す意味と実感には隔たりがある。年間400件以上の心臓手術を行う大和成和病院(神奈川県大和市)の南淵明宏・心臓外科部長は「人の命が左右されるだけに、軽視できない数字だ」と指摘する。
山口部長も「外科医に技術差があるのは確か。それを正当に評価する新たな仕組みを考える必要がある」と話す。このため厚労省は「今後も手術件数と成績との関連についての検討を継続し、違いが明らかになれば、改めて診療報酬上の評価を行う」としている。
診療報酬
患者の治療や検査を行った医療機関、調剤を行った薬局が受け取る報酬のこと。診療行為や薬剤ごとに点数化され、健康保険料などから支払われる。物価や賃金などの動向を踏まえ、ほぼ2年に1回、改定される。
(出典:読売新聞)</font></span>