無治療なら脳梗塞発作後1分間あたり190万個の神経細胞が損壊、まさに「Time is Brain
<span style="line-height: 150%"><font size="3">いつもありがとうございます。
脳卒中は日本人の死因の第3位です。
倒れた時に、1分1秒でも早く治療する必要があることがよくわかる
研究発表です。
いつも書いていることですが、生活習慣病の予防は簡単です。
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近年、神経系を量的に評価するステレオロジーと、脳組織のイメージング技術が進歩し、急性脳梗塞で失われる脳細胞の個数を測定できるようになった。米California大学Los Angeles校のJeffrey L. Saver氏は、系統的な文献のレビューを行い、脳梗塞患者に治療が行われなかった場合に時間とともに失われる脳組織の量を推定し、米国で脳梗塞の迅速治療を目指して用いられているスローガン「time is brain」の重要性を改めて印象づける数値を得た。詳細は、Stroke誌電子版に2005年12月8日に報告された。
米国では、冠疾患に対する迅速な治療の必要性の周知徹底を目的とするスローガン「time is muscle」に続いて、「time is brain」というフレーズが使われるようになった。「時間の損失は脳の損失」を念頭に、患者と医療従事者に、脳卒中の迅速な診断と治療の必要性を訴える「time is brain」は、これまで、質的なイメージにとどまっていて、脳細胞の量的損失に関する詳細な分析は行われていなかった。Saver氏は、量的なデータを提示することで、さらにこのスローガンのインパクトを強めようと試みた。
系統的な文献のレビューを行い、ヒト前脳に存在する神経細胞、シナプス、有髄線維の数と、テント上の大血管の梗塞に起因する病変の体積、および、発症から梗塞部位の拡大が終了するまでにかかる時間を調べた。
典型的な症例において、最終的な梗塞部位の体積の平均は54mL(前脳の5.29%に相当)。脳梗塞進行時間の平均は10時間。ヒトの前脳に存在する神経細胞数の平均は220億個だった。これらの数値を以下の式に当てはめた。
単位時間あたりの脳の構成要素の損失=(梗塞部の体積/脳室を除く全脳の体積)×脳の構成要素(神経細胞、シナプスなど)の総数]/時間
結果は、典型的な急性の大血管の梗塞では、1時間ごとに、実に1億2000万個の神経細胞、8300億個のシナプス、714kmの有髄線維が失われることがわかった。1分間あたりに換算すると、190万個の神経細胞、140億個のシナプス、12kmの有髄線維が破壊されていくことになる。加齢による神経細胞の損失と比べると、脳梗塞進行しつつある患者の脳は、1時間に3.6年分老化したのと同じ変化が起きていることになる。
得られた結果は、迅速な治療の必要性を明らかにした。今回の推測は、テント上の大血管の梗塞にのみ適用できるが、これは最も一般的な脳梗塞のサブタイプだ。ラクナ梗塞、テント下の梗塞の場合には、数値は異なると予想されるが、今回と同じ方法で推定できる。
治療が行われなければ刻一刻と失われる脳の組織。今回得られた衝撃的な数字は、患者も医療従事者も「time is brain」を心に刻み、1分1秒を無駄にすべきでないことを物語っている。
(出典:MedWave)</font></span>