健康と高齢社会:毎日新聞世論調査(その1) 「自助努力」欠かせぬ時代 | 健康管理・増進、病気予防、抗加齢(若返り)、長寿、豊かさを探求

健康と高齢社会:毎日新聞世論調査(その1) 「自助努力」欠かせぬ時代

<span style="line-height: 150%"><font size="3">少子高齢化から社会保障自己負担が増えて受益が減る傾向になるのは
どなたが計算してもでてくることです。
課題はいかにうまく支出を抑えるかが問われているわけです。

21世紀は『自分の健康は自分で責任を持つ』『自分の健康は自分で創る』ことに
気がつく時代で、多くの経験から的を射たことを実践すれば医療費、介護費を
抑えるのは簡単です。

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介護保険の負担増には6割が反対だが、介護状態になるのを防ぐ目的のトレーニングは7割が歓迎。
毎日新聞社がA生命保険会社の協力を得て9月初めに実施した「健康と高齢社会に関する世論調査」には、公的制度への不安が色濃く表れる一方、健康で自立した生活を送るため努力を惜しまない人々の姿勢が映し出された。若い世代ほど将来に不安を抱いていることも、うかがわれた。

◆最大の恐怖 依然がん
「いま、一番恐ろしいと思う病気」は「がん」が46%と約半数に達し、2位の「脳卒中」(16%)を30ポイントも上回った。「がん」の1位は、81年の第1回調査(66%)以来、変わっていないが、80年代後半に50%台に低下。96年以降は45%前後の横ばいが続いており、この傾向は変わらなかった。

年代別でも、あらゆる層で「がん」がトップを占めるが、20~60代の44~50%に対し、70代以上では33%と10ポイント以上低く、2位の「脳卒中」(21%)に近くなった。高齢者にとっては「脳卒中」が、かかる可能性がある病気として身近に感じられているようだ。特に男女・年代別では、男性40代21%、同50代20%と、70代以上(男性22%、女性20%)に並ぶ数字。男性の場合は、働き盛りの世代も「脳卒中」にかかる恐れを強く感じていることが分かる。

では、がん予防のため、具体的にどんなことをしているかを複数回答で答えてもらったところ、「定期的に市町村や職場の集団検診を受けている」が52%と最多。次いで▽食生活に気をつけている46%▽たばこを吸わない32%▽運動をしている27%▽酒を飲みすぎない22%--の順。「何もしていない」人も21%おり、がんの早期発見により効果がある「PET(陽電子放射断層撮影)検診を受けたことがある」人は4%に過ぎなかった。

「一番恐ろしいと思う病気」にがんを挙げた人に限ってみても▽集団検診を受けている55%▽食生活に気をつけている47%▽たばこを吸わない33%▽運動をしている28%▽酒を飲みすぎない22%▽何もしていない19%▽PETを受診したことがある3%--で、全体の平均とほとんど変わらない。恐怖心を感じるからといって、予防策の実践に熱心になるわけではなさそうだ。

◆セカンド・オピニオン 半数が認知
患者が自分の病状や治療方法について担当医師だけでなく、ほかの医師の意見も聞く「セカンド・オピニオン」。「知っている」が46%と、03年の前回調査比で13ポイント増え、セカンド・オピニオンが一般に認知されてきたことを示す結果となった。

年代別に見ると「知っている」は30~50代で53~55%と過半数に達しており、前回調査に比べ、20代を除くすべての年代で10ポイント以上の増加。特に30代で18ポイント増、50代で19ポイント増と伸びが目立った。男女・年代別では70代を除く各層で女性のほうが認知度が高く、特に40~60代では男性を10ポイント以上も上回った。

また、がんなどの重い病気の場合は、セカンド・オピニオンを「求めたい」が81%(前回比2ポイント増)で、「求めない」の17%(同1ポイント減)を引き離した。特に20~40代は「求めたい」がそれぞれ88%を占め、自らの病気に積極的に対処していこうという意識の定着がうかがえる。

◆がん告知 「知りたい」過去最高
自分が「がん」にかかった時、その事実を告知してほしいかを、「治る見込みがある時」と「治る見込みがない時」、それぞれについて聞いた。「知らせてほしい」との回答が、治る見込みがある時は前回(03年)比2ポイント増の92%、見込みがない時は同8ポイント増の81%に達した。初めて同様の質問をした87年調査では順に78、59%だったのがその後、漸増し、今回はそれぞれ過去最多。自らの病と向き合う意識が強まっていると言える。

治る見込みがなくても告知を希望する人に理由を聞いたところ、「残された時間を真剣に生きたい」が37%と最多。次いで「自分や家族の問題を整理したい」(28%)、「自分の病名を正しく知りたい」(26%)の順で、順位は前回調査と変わらなかった。年代別に見ると20代で「残された時間を真剣に生きたい」が57%と際だって多く、未婚者が多いのか「自分や家族の問題を整理したい」は12%と、「病名を正しく知りたい」(22%)を下回った。70代以上では「病名を正しく知りたい」が38%と最も多く、「自分や家族の問題を整理したい」(27%)が「残された時間を真剣に生きたい」(26%)を上回った。高齢になるに従い「残された時間を真剣に」との理由は減少し、逆に自らの病状確認や身辺整理を求める傾向があった。

一方、治る見込みがない時「知らせてほしくない」人は、女性の70代以上で29%、同60代で25%、男性70代以上で21%。高齢になるほど、告知を望まない傾向が強かった。

◆遺伝子組み換え作物 加工食品に漠たる不安
大豆などさまざまな遺伝子組み換え作物を使用した加工食品が市場に出回っているが、その安全性はどう受け止められているのか。調査では「心配だ」という人は55%で、「心配でない」の9%よりはるかに多いが、「分からない」人も35%と全体の3分の1を超えている。こうした加工食品の存在を知ってはいるものの、その仕組みはあまり理解されていないことをうかがわせる結果が出た。

遺伝子組み換え作物を使用した加工食品が多数あることを「知らない」は16%にとどまり、83%が「知っている」と回答。70代以上を除く各年代で8割を超し、認知度はかなり高い。とはいえ、安全性について「分からない」は男性で38%、女性は32%と、食品の安全性への意識が強い女性でも3分の1に近かった。男女・年代別でも3割を切ったのは女性の40、50代のみで、それぞれ29、28%。また、「心配だ」と答えた人のうち1割は、こうした加工食品が市場に出回っていることを「知らない」と回答しているなど、「遺伝子組み換え」に対するばく然とした不安から懸念を示している人も多いとみられる。

加工食品購入の際、成分表示を確認するかについては、「確認する」57%に対し、「確認しない」は42%だった。男女別では「確認する」が女性は67%と男性の45%を20ポイント以上、上回った。男女・年代別にみると女性の40~60代は「確認派」が7割を超し、男性では50~60代で5割を超す。同性内で比べても、特に中高年代が、食品の安全性に対して関心が高いようだ。

◇組み換え作物多様化、求められる詳細情報
遺伝子組み換え作物は90年代半ばに実用化された。当初は栽培に手間がかからないように改良した品種が主だったが、最近は健康によい成分を含む品種の研究が進むなど多様化している。全世界での栽培面積も年々増加し、04年には8100万ヘクタールに達した。

生物の特徴や形質は遺伝子によって伝えられている。70年代前半、細菌などの遺伝子の一部を切り取り、別の生物の遺伝子に組み入れる技術が開発された。これを利用したのが遺伝子組み換え作物だ。人工交配による品種改良に比べ、目的とする性質だけを付け加えたり、育種期間を短くできるようになった。

最初に実用化された組み換え作物は、除草剤の影響を受けないダイズやナタネ、害虫に強いジャガイモやトウモロコシだった。さらに、多数収穫できる品種、乾燥地でも収穫できる品種が開発された。日本では、食べるとスギ花粉症の症状が緩和できるイネ、糖尿病患者のために血糖値を下げるイネの研究が進んでいる。

しかし食品だけに、今回の調査でも「安全性について心配だ」と答えた人は55%と半数を超えた。食べ続けた場合の影響が分からないなど、組み換え作物を避けたいという人は少なくない。

これらの声に応えるため、国はJAS法と食品衛生法により、組み換え作物を使った食品の表示を01年4月から義務付けた。「成分表示を確認する」という人も57%に達している。だが、ナタネやダイズから作られる食用油などは表示義務がない。安全性への評価が分かれている以上、選択のための情報提供は、詳細にすべきだろう。

(出典:毎日新聞)</font></span>