少なくともなぜそれが必要なのかを子どもたちに納得してもらえる説明は必須だと思います。

 

 

PCやタブレットの検索履歴を学校が把握する仕組み、

もちろん子どもたちを守りたいという動機からのことだと思いますし、願い自体はいいのですが、

検索履歴というのはプライバシー保護との兼ね合いで判断が難しいところだと思います。

 

学校というのは「隠れたカリキュラム」という、意図するかしないかに関わらず、子どもたちがある価値観などを学び取ってしまう機能をもった場でもあります。

 

プライバシーや内心の扱いについても、学校生活を通して一定の考え方を体験的に学んでいくことを考えれば、その取り扱い方には丁寧な合意形成が必要だと思います。

 

「管理側がプライバシーや内心について把握するのは何の問題もない」

という考え方ではなく

 

「たとえ管理側だとしても、プライバシーや内心については安易に詮索すべきではないが、相手を守るため、かつ相手との信頼関係と合意があった上であれば、必要な範囲において情報を共有することもありうる」

くらいの考え方を学べるのがいいのではないかと思います。

 

引用>

世田谷区教委は今年度、一部の区立小中学校のGIGAスクール端末にフィルタリングソフトを導入し、①有害サイトへのアクセスを遮断し、調べ学習に使いやすくする②子どもたちが乱暴な言葉を端末に入力した場合に警告を発する③子どもたちの検索履歴を把握し、必要な場合は支援につなげる――という3つの取り組みを試験的に進めようとした。ところが、昨年6月に区議会文教常任委員会でこの方針を説明したところ、一部の区議から「子どもの内心に関わる問題なので慎重に対応すべき」との声が上がり、②と③については取りやめることにした。①については、2学期から実施している。

 区教委教育研究・ICT推進課は、検索履歴を把握する試みについて、「他の自治体でも活用例があると聞いており、試験的にやってみようと考えた」と説明。世論の動向などを見極めながら、引き続き検討していくとしている。<