仏で新型原子炉が稼働 当初計画から12年遅れ、増設計画節目に(24年9月4日 産経新聞オンライン無料版)

 

記事

 

写真 2016年10月、フランスで建設中の欧州加圧水型炉(EPR)のフラマンビル原発(共同)

 

(1)「新型炉の欧州加圧水型炉(EPR)が稼働」

フランス北西部フラマンビル原発で3日までに、新型炉の欧州加圧水型炉(EPR)が稼働した。

当初の計画から12年遅れとなったが、原発増設計画を掲げるフランス政府にとって、大きな節目となる。5月に稼働を認可していたフランス原子力安全局(ASN)が、フランス電力(EDF)に対して今月2日に稼働のゴーサインを出した。

 

(2)

マクロン大統領は3日、X(旧ツイッター)で稼働の目的について「原子力と再生可能エネルギーを組み合わせることで気候変動対策の目標を達成し、電力コストを削減することだ」と説明した。

 

(3)

フラマンビル原発のEPRは2012年に稼働を始める計画だったが、設計上の不備や工事の欠陥が相次ぎ発覚し、遅れを繰り返していた。

EDFは建設費が132億ユーロ(約2兆1千億円)と、当初予定の4倍に膨らむと見込む。

 

(4)

フランスメディアによると、100%の出力で電力を供給できるようになるにはさらに数カ月かかるという。(共同)