米年間の雇用者増加数、見通しよりも年間81万人下方修正へ

米雇用者数、年間81万8000人下方修正へ-年次基準改定の速報値(24年8月21日 ブルームバーグ日本語電子版無料版)

 

記事(Augusta Saraiva)

 

2024年3月までの1年間の米雇用者数の伸びは、従来の発表値よりはるかに低いものだった可能性が高い。21日に発表された年次ベンチマーク(基準)改定の速報値で明らかになった。

  米労働統計局が発表した年次ベンチマーク改定の速報値によれば、3月までの1年間の雇用者増は81万8000人下方修正されそうだ。1カ月当たりでは約6万8000人減となる。エコノミストはおおむね下方修正を予想、一部では最大100万人の下方修正との見方も出ていた。

  ベンチマーク改定の発表前の段階では、雇用者数は1年間に290万人増(月平均で24万2000人増)だった。今回の改定を受け、雇用者数の変化を均等に配分したと仮定した場合、1カ月当たり約17万4000人増のペースとなる。これは依然として健全な雇用増加ペースではあるが、新型コロナウイルス禍のピークからは鈍化している。

  ベンチマーク改定の確報値は25年初めに発表される。

  ベンチマーク改訂は毎年行われるが、今年は特に、労働市場が当初のデータ発表より速いペースで冷え込んでいることを示唆するシグナルが出ていないかと、市場や米連邦準備制度理事会(FRB)ウォッチャーが注目していた。

 

原題:US Payrolls Likely Revised Down 818,000 in Year Through March(抜粋)