NATO事務総長にオランダのルッテ首相を選出、10月1日に就任…事務総長交代は10年ぶり(24年6月27日 読売新聞オンライン無料版)
記事【ブリュッセル=酒井圭吾】
(1)要点「NATOの北大西洋理事会(NAC)で選出」
北大西洋条約機構(NATO)は26日、最高意思決定機関の北大西洋理事会(NAC)をブリュッセルで開き、イェンス・ストルテンベルグ事務総長の後任に、オランダのマルク・ルッテ首相(57)を選出した。
7月のNATO首脳会議で正式承認を受け、10月1日に就任する。
事務総長の交代は10年ぶり。理事会は大使級で行われ、全会一致で合意した。
(2)「対ロシア強硬派、中国への警戒心も強い」
ルッテ氏は2010年に首相に就任し、オランダで歴代最長の任期を務めている。
対ロシア強硬派としてウクライナへの米戦闘機F16の供与計画など軍事支援の先頭に立ってきた。
中国への警戒心も強く、ルッテ政権は米国と足並みをそろえ、中国への半導体輸出規制にも乗り出した。
オランダ海軍のフリゲート艦を長崎に派遣するなど、インド太平洋の安定も重んじる。
(3)「トランプ前米大統領とも比較的良好な関係」
事務総長は加盟国の調整役を担う。ルッテ氏はオランダ政界で「政敵が少ない」(オランダ記者)と評され、トランプ前米大統領とも比較的良好な関係を築いた。
オランダで新内閣の組閣が決まり次第、ルッテ氏は首相職を退く。
<私見:
前回、EUの議員選挙で右派が躍進したことと、トラが当選したらどうするかという2点がNATOの最大課題だった。これへ対応できる人材がいた>