中国富裕層1万5200人流出 民間予測 2年で4割増 日本、人気の移住先に(24年6月24日 日本経済新聞電子版)

 

記事

 

(1)(移住コンサルティング会社のヘンリー・アンド・パートナーズ)

富裕層の移住に関する2024年の予測をまとめた。純流出の規模が最大だったのは中国で1万5200人に達する。2年で4割増える。政府の統制強化や景気回復の遅れで先行き不安が拭えないためだ。

100万ドル(約1億5900万円)以上の投資可能な資産を持つ個人を富裕層と定義した。

 

(2)「中国富裕層の移住先はシンガポールや米国、カナダから日本へ」

中国を離れる富裕層の移住先として日本が新たな目的地として関心を集めていると分析した。

従来はシンガポールや米国、カナダが人気の移住先だった。日本の株高や円安が中国人を引き付けている。

 

(3)「日本の富裕層は純流出から24年は400人純流入」

中国人の流入は日本における富裕層の動向に影響を与えている。

同社は23年時点で日本の富裕層は300人の純流出と見込んだが、24年は一転して400人の純流入になると予測した。

 

(4)日本移住中国人「日本で不動産を買いまくる」

22年秋に日本へ移住した中国人男性は「母国の先行き不安から日本に来て不動産を買う中国人富裕層は今後も増える」と語る。

中国政府が新型コロナウイルス対策で市民の行動を厳しく制限した「ゼロコロナ」政策など統制が強まり、将来への懸念を抱く富裕層が多い。不動産市場の低迷など内需不足で景気の回復力が弱いことも影を落とす。

 

(5)「中国についで英国、インドから富裕層が流出」(ヘンリー・アンド・パートナーズ)

中国に次いで純流出の規模が大きいのは

 英国、

 インド。

英国は前年の2.3倍となる9500人とはじいた。

インドは4300人に上ると予想したが、急速な経済発展により国内で新たな富裕層が誕生しているため経済への影響は限定的と指摘した。