きょうのことば「グリーン水素」製造時もCO2排出せず(24年6月24日 日本経済新聞電子版)

 

記事

 

(1)▽…再生可能エネルギー由来の電力で水を電気分解して造られ、使用時だけでなく製造時も二酸化炭素(CO2)を排出しない水素。

水素は製造方法によって色分けされており、

 天然ガスや石炭など化石燃料を使って造る水素を「グレー水素」、

 グレー水素でも生成時に出るCO2を回収・貯留するなどして排出量を実質ゼロにした「ブルー水素」

などがある。

 

 

(2)▽…コンサルティングのデロイトによると、グリーン水素の世界の供給量は2030年までに1億1500万トンとなり、ブルー水素を上回る見通しだ。

40年のグリーン水素の供給量はブルー水素の2.3倍に達する見通しで、水素社会の中核を担うとみられる。

 

(3)「既存燃料との価格差分を補助する制度が年内開始」

▽…日本は5月に成立した「水素社会推進法」に基づき、グリーン水素とブルー水素の両方を支援する方針だ。

水素を製造・輸入する企業の事業計画を政府が認定し、既存の燃料との価格差分を補助する制度が年内にも始まる。日本は再生エネの価格が高く、グリーン水素は当面海外から輸入したものが中心になるとみられている。