「匿名容認か」市に問う 赤ちゃんポストの慈恵病院長 専門部会は実名化へ環境整備求める

 

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写真 熊本市に質問状を提出し、報道陣の取材に応じる慈恵病院の蓮田健院長=19日午前、熊本市

 

(1)(赤ちゃんポスト)

親が育てられない乳幼児を匿名で受け入れる「こうのとりのゆりかご」(赤ちゃんポスト)を運営する熊本市の慈恵病院の蓮田健院長は19日、大西一史市長と市の専門部会に対し、ゆりかごに子を預け入れる親が匿名を維持することを容認するかどうかなどを問う質問状を提出した。今秋までの回答を求めている。

 

(2)専門家5人で構成され、約3年ごとにゆりかごの課題を検証する専門部会は5日、母子の支援態勢を整えるため、「最後まで匿名を貫くことは容認できない」として実名化に向けた環境整備を求める報告書を公表した。

 

(3)蓮田氏は提出後に報道陣の取材に応じ「報告書には理解や同意できない部分が複数あった。匿名性を認めてもらえるのか問いたい」と話した。

 

(4)慈恵病院は、病院以外に身元を明かさずに出産する「内密出産」も導入。内密出産を巡っても、匿名での親の利用を容認するのか見解を尋ねた。

市は「専門部会のメンバーと相談しながら期日までに回答したい」としている。