「トオルの息子」と紹介された大谷翔平、2打席連続アーチ…「タフな瞬間」に主力の決意(24年6月17日 読売新聞オンライン無料版)
記事【ロサンゼルス=帯津智昭】
(1)要点
米大リーグ・ドジャースの大谷翔平は16日(日本時間17日)、本拠地ロサンゼルスでのロイヤルズ戦に2番指名打者で出場し、三回に4試合ぶりの先制18号ソロ、六回に今季初の2打席連続となる19号ソロを放ち、3打数2安打2打点だった。
1試合2発は5月5日以来、2度目。チームは3―0で勝った。ナ・リーグ本塁打ランキングは2位で、トップのオスナ(ブレーブス)に1本差とした。
リンク 大谷翔平、右へ左へ2打席連続の本塁打…ランキングトップへ1本差に迫る
写真2打席連続本塁打を放ったロイヤルズ戦後に取材に応じる大谷翔平(16日、ドジャースタジアムで)=帯津智昭撮影
(2)この日は「父の日」で、ドジャースの公式X(旧ツイッター)は遊び心からか、先発メンバーの紹介で大谷を「トオル(父・徹さん)の息子」と表記した。今季初の2打席連続本塁打を放った大谷は、「(父の日に)あまり今まで打っている思い出はなかった」と苦笑いしながら、「打てて良かったし、(3連戦の)シリーズを勝ち越しできて良かった」と率直に喜んだ。
(3)三回の先制18号ソロは、飛距離451フィート(約137・5メートル)の特大の一発。
右腕シンガーの真ん中低めのツーシームを完璧にとらえた。
打球速度114・3マイル(約184キロ)のライナー性の当たりで、中堅左のスタンド中段に突き刺さった。六回の19号ソロは、シンガーの初球の内角低めのスライダーを右翼席に放り込んだ。18号とは違い、打球は高く上がり、滞空時間の長い本塁打だった。
(4)「1番打者ベッツは七回左手死球で骨折 長期離脱」
大谷の調子が上がっているのは好材料だが、ドジャースは危機的な状況を迎えた。右肩の腱板損傷の山本は負傷者リストに入り、これから数週間はノースロー。
不動の1番打者だったベッツは七回に左手に死球を受けて骨折し、長期離脱を余儀なくされた。ロバーツ監督は大谷を1番で起用することを検討していると明かした。
(5)
大谷は「チーム全体にとって、タフな瞬間。キーになる選手が抜けることで、打線の中でアプローチが変わると思うし、もちろん打順も変わってくる。代わりに出る選手の入る打順によっても多少、変わってくる。みんなでカバーしていくしかない」。
主力選手の一人として、チームを支えていく決意を示した。