高校「第二新卒」と企業結ぶ ジンジブ、10月にも サイトにマッチング機能(24年6月14日 日本経済新聞電子版)
写真 専用サイト「ジョブドラフトNext」の機能を拡充する
記事
(1)高校生の就活支援を手がけるジンジブ
就職後に早めの転職を希望する第二新卒と企業をマッチングするサービスを10月にも始める。
専用サイトで第二新卒が企業に応募し、企業側も直接スカウトできるようにする。
(2)「高校生の就活は学校に届く求人票などに選択肢が限られている」
ミスマッチの解消につなげる。
同社は第二新卒のほか、進路を決めずに高校を卒業した人材を対象にしたサイト「ジョブドラフトNext」で、面接対策やビジネスマナーの講座を提供している。現在、就職希望者はキャリアコンサルタントを通じて企業の情報を得る。
(3)「転職就職希望者が経歴や資格、自己紹介を登録 求人企業の仕事内容、待遇を掲載」
10月にも同サイトで転職や就職の希望者が経歴や資格、自己紹介などを登録できるようにする。求人企業の仕事内容、待遇も掲載する。登録者は直接企業に応募でき、逆に企業が登録者を直接スカウトできる「ダイレクトリクルーティング」の機能も設ける。
(4)「登録者が企業に入社した際に成功報酬を得る仕組み」
ジンジブは3月に東証グロースに上場した。調達資金で国内各地に営業拠点を開き、サービスを売り込む。
2027年度には登録者を2万人、登録企業を現在の約10倍の3000社に増やす。登録者が企業に入社した際に成功報酬を得る仕組みで、27年度に売上高10億円を目指す。
(5)「高校生の就活 win-winとデメリットも」
厚生労働省の調査によると、20年3月の新卒学生の3年以内の離職率は高卒が37%と、大卒に比べて5ポイント高い。
高校生の就活は多くの自治体で、学生1人の応募は1社までとの原則がある。
中小企業は大勢の学生を面接する余裕がなく、教員と関係を構築して安定的に人材を採用する方が好ましかったことなどから残る慣習だ。
ジンジブの佐々木満秀社長は「応募する企業の選択肢が乏しいため、入社後のミスマッチが生じやすい」と指摘する。
(6)「人手不足企業と、転職希望の高卒人材らとのマッチングの仕組みを整え」
就職支援サイトが充実し、多くの選択肢から企業を比べる大卒と状況は異なる。
一方で人手が足りない企業は多く、転職を希望する高卒人材らとのマッチングの仕組みを整える。