型式不正6車種、月内に安全性試験を完了…影響を最小限に抑えるため国交省が方針(24年6月6日 読売新聞オンライン無料版)

 

記事

 

(1)要点

自動車・二輪車メーカー大手5社による量産に必要な認証「型式指定」を巡る不正で、国土交通省が不正のあった38車種のうち、不正が判明するまで生産・出荷していた6車種の安全性などの試験を月内に完了する方針を固めたことがわかった。経済への影響を最小限に抑えるとともに、早期にユーザーの安全・安心を確保する必要があると判断した。

 

 

 38車種のうち、トヨタ自動車の「ヤリスクロス」「カローラフィールダー」「カローラアクシオ」、マツダの「マツダ2」「ロードスターRF」の自動車5車種に、ヤマハ発動機の二輪車「YZF―R1」を加えた6車種は、安全・環境基準への適合を国が確認するまで出荷が停止される。

 

(2)6車種の生産工場は岩手、宮城、静岡、広島、山口の5県にあり、停止が長引けば地域経済などへの影響も懸念されるため、国交省は6車種の基準適合性を速やかに確認し、公表する。適合していれば出荷再開を認める。

 

(3)(トヨタなど5社)

「国の基準に適合しており、乗り続けて問題ない」などとしているが、国交省は独自に38車種の試験を行い、基準に適合しないことが判明すれば、リコールなどが検討される。

 

(4)ヤマハ発(国交省)

5日、ヤマハ発の本社(静岡県磐田市)に対し、道路運送車両法に基づく立ち入り検査を始めた。立ち入り検査は4日に始めたトヨタに続き2社目。

国交省はマツダ、ホンダ、スズキも検査し、6月中にも5社への行政処分の有無や内容を判断する。ただ、トヨタを含む自動車・装置メーカーなど17社が社内調査を続けており、不正の規模が拡大するなどした場合は、日程がずれ込む可能性がある。

 ヤマハ発では、不正が判明するまで出荷していた二輪車「YZF―R1」の騒音試験について、規定と異なるエンジン出力条件で実施していた。すでに生産を終了した二輪車「YZF―R3」「TMAX」の2車種でも、警音器の音圧試験で成績書の虚偽記載があった。3車種の累計台数は約7500台。

 

■ユーチューブ動画

MBS NEWS「トヨタなど5社の認証不正『国より厳しい基準で独自に試験』その意味をわかりやすく解説 評論家・国沢光宏さん(2024年6月4日)

 

今回の性能試験は、車の後ろからの追突実験で、法規は1100kg。トヨタは外国車もあるので1800kgで行いクリアしていた。国沢光宏さん「安全性には問題ない」

 

外国では試験の基準が迅速に変更されるが、日本では変更されるのが遅く国際競争で取り残される。

 

<私見:

要は、安全性に問題がなくても、国土交通省が決めたことを、メーカーが守らないのは不愉快ということだと思う。

各所のメンツを立て、しかも、メーカーや消費者に実害が生じないやり方を探った結果、「不正」という言葉を全面に出したかもしれない。

マスコミは「安全性には問題がないこと」には触れずに「不正、不正」と報道し、消費者の不安を煽り、その不安をどうすべきかを示さなかった。

しかし、要は、「天下りをもっと大切にすれば、こんなに大騒ぎせずにすませることができる」というメッセージだと思う。じっさい、こうなる前に、天下りの人が間に入って、役所側とメーカー側が話し合って「不正」をなくすのが普通のやり方だと思う>