米大リーグ防御率トップ 異彩放つカブス今永 なぜ打たれないのか(24年5月24日 産経新聞オンライン無料版)

荒木大輔のスポーツ一刀両断

 

 

写真 パイレーツ戦に先発したカブスの今永。防御率トップを走る=18日、シカゴ(AP=共同)

 

(1)正直、ここまでの活躍を見せるとは思っていなかった。

今季米大リーグのカブスに移籍した左腕、今永昇太が異彩を放っている。

開幕から9試合に登板し、無傷の5連勝。22日現在で防御率0・84は両リーグトップで、デビューから9試合に先発登板した投手の防御率としては、公式記録が残る1913年以降最も低い数値だという。

 

(2)投球の約6割を占める直球は150キロ前後で、剛腕ぞろいの大リーガーの中ではさほど速くない。

それでも、打者のバットは空を切る。なぜ打てないのか。それはボールの回転量が関係している。

 

(3)米大リーグ機構(MLB)のデータ解析システム「スタットキャスト」によると、今永の直球の平均回転数は毎分2439回転。

大谷翔平(ドジャース)は10勝を挙げた昨季平均が毎分2260回転で、今永の数値はトップレベルといえる。(以下有料記事)