〈多様性 私の視点〉増やそう外国人向けサービス ADB(アジア開発銀行)副官房長 児玉治美氏(24年5月20日 日本経済新聞電子版)

 

<私見:

児玉治美さんは国際基督教大学卒。眞子さまや佳子さまの先輩? ICU人材らしい行動様式。>

 

記事

 

日本は海外駐在員にとって住みにくいところだという調査結果をよく目にする。海外勤務20年以上の私が日本に「駐在」した数年前、このことを身をもって感じた。

 

私の亡き夫は米国人で、重度の認知症を患っていた。双子の息子の1人は自閉症。夫も息子も英語しか話せない。

マニラから東京に引っ越すにあたり、まず困ったのは息子の学校探しだ。赴任前に3回も東京に来てインターナショナルスクールに片っ端からあたった。十数校回って最後に訪れた学校が受け入れてくれなかったら、赴任を断念していただろう。比較的軽度の自閉症の息子が通える学校を見つけるのにこれほど苦労するとは思わなかった。

次に驚いたのは外国人向け介護サービスの少なさだった。要介護度3の夫はデイサービスや訪問看護、訪問診療など、手厚い支援を受けられると知り喜んだが、英語しか話せない夫を受け入れてくれるところは少なかった。あっても途中で投げ出されたり、私が付きっきりで仲介したりと、トラブルの連続だった。駐在が終わる頃にはすっかり介護疲れしていた。

自閉症や認知症の人は日本にもたくさんいるし、サービスもそれなりに充実している。しかし「外国人+自閉症」「外国人+認知症」となった途端にサービスが極端に少なくなるのはなぜだろうか。東京ではなく地方に駐在していたら、または話せる言語が英語でなければ生活は成り立たなかっただろう。

日本で働く外国人は昨年、200万人を超え過去最高となった。その中にも多様な人々がいることを認識し、サービスを充実させなければ、日本に腰を据えて生活したいとは思われないだろう。ケア人材が不足しているのなら、もっと外国人を採用して、外国人向けのサービスを増やせばいい。デイサービスで夫を助けてくれたのがフィリピン人の介護スタッフだったのは興味深い。

<私見:

フィリピンは英語が公用語。介護者養成施設の卒業生は英語圏に多く就職すると言われる。>

 

「外国人+LGBTQ」など、マイノリティの属性が二つ以上重なるケースは他にもあるだろう。うまく対応できるよう制度を改革し、人材を育成することが、多様性社会の実現につながる。

 

◆国際基督教大学  大学のホームページ参考

国際基督教大学は、基督教の精神に基づき、自由にして敬虔なる学風を樹立し、国際的社会人としての教養をもって、神と人とに奉仕する有為の人材を養成し、恒久平和の確立に資することを目的としています。

 

<私見:

要するに、無国籍の人材を養成することになる。精神的基盤はキリスト教、神と人とに奉仕すること。