米ハイテク「マグニフィセント7」、幹部や取締役の自社株売りが加速(24年5月10日 ブルームバーグ日本語電子版無料版)
■マグニフィセント・セブン 投資塾
GAFAMと呼ばれる主要5銘柄(
グーグル〔アルファベットGOOGL/GOOG〕、
アップル(AAPL)、
メタ・プラットフォームズ〔旧・フェイスブックMETA〕、
アマゾン・ドット・コム(AMZN)、
マイクロソフト(MSFT)に、
テスラ(TSLA)と
エヌビディア(NVDA)
を加えたアメリカの主要テクノロジー企業7社を指します。
記事(Benjamin Stupples)
(1)要点
- 昨年終盤以降で合計約249億円相当を売却、株価上昇背景に利益確定
- 9年ぶりに持ち株を削減した幹部も-ブルームバーグのデータが示す
(2)米株式相場活況の大きな原動力となってきた大手ハイテク7社「マグニフィセント・セブン」では、インサイダーが株価上昇による利益を確定させている。アマゾン・ドット・コムの創業者ジェフ・ベゾス氏やメタ・プラットフォームズのマーク・ザッカーバーグ最高経営責任者(CEO)に追随する動きだ。
(3)(ブルームバーグがまとめたデータ)
7社の幹部や取締役ら十数人が最近、保有する自社株の売却を増やしたことが判明。
2023年終盤以降の売却額は合計で1億6000万ドル(約249億円)余りに上った。売却した中には過去9年間にわたり持ち株を削減していない幹部もいた。
例えば、
グーグルの親会社アルファベットのスンダー・ピチャイCEO
今年これまでに売却した自社株の規模が既に昨年通年を上回っており、今月までに報告された二十数回の売却で総額3000万ドルを手にした。
アルファベットの株価は昨年の年初から90%超値上がりしている。
エヌビディアの取締役マーク・ペリー氏
年初以降に過去2年間よりも多くの株式を売却。
アップルのアーサー・レビンソン会長
2月、自身としては過去20年余りで最大の自社株放出を申請した。
(4)シリコンバレーの企業インサイダーが保有自社株の含み益をどれほど確定させているかを浮き彫りにする。
テクノロジー株はインフレ加速や利上げを要因とした2022年の低迷から立ち直り、最高値を更新した。
エヌビディアは今年に入り83%上昇し、マグニフィセント・セブン銘柄でパフォーマンスが最も好調。S&P500種株価指数の中でも3位に付けている。
表 Magnificent Seven Insiders' Stock Sales
原題:Magnificent Seven Insiders Sell Stock for First Time in Years(抜粋)