「ロシアがサイバー攻撃」NATOが声明 協調対応へ(24年5月4日 日本経済新聞電子版)

 

記事【ブリュッセル=辻隆史】

 

(1)要点

北大西洋条約機構(NATO)は3日、ロシアがドイツやチェコなど加盟国に悪質なサイバー攻撃を強めているとして、非難する声明を発表した。

今後の新たな攻撃を抑止し、防御するために加盟国が「協調的な対応」を検討すると明示した。

 

(2)(ドイツ内務省)

 同日、与党のドイツ社会民主党(SPD)や国内企業がこれまでに受けたサイバー攻撃が、ロシア軍参謀本部情報総局(GRU)が関連するハッカー集団によるものだと特定した。NATOはこれを踏まえ、加盟国全体で対処する。

 

(3)NATOは2日にも、ロシアが偽情報や電子干渉など様々な手段を通じて加盟国内の活動を妨害していると批判する声明を出した。

英国やポーランド、バルト3国などが被害を受けていると指摘した。

こうしたロシアの工作では加盟国のウクライナ支援は抑止されないとも強調した。