米国株式市場＝急上昇、利下げ観測の強まりで アップル高い（24年5月4日 ロイター日本語電子版無料版）
記事の概要
（ １）要点
米国株式市場は急上昇して取引を終えた。４月米雇用統計で非農業部門雇用者数の伸びが予想を下回り、米連邦準備理事会（ＦＲＢ）による利下げ観測が強まった。
（２）「非農業部門雇用者数は前月比の伸びが予想を下回った」
（３）「市場ではＦＲＢが９月に利下げを開始するとの見方が強まった」
（４）「S&P総合500種構成銘柄の400社の決算は77％が市場予想を上回った」
（５）「値上がり銘柄数対値下がり銘柄数の比は3.62対１」
写真 米国株式市場は急上昇して取引を終えた。４月米雇用統計で非農業部門雇用者数の伸びが予想を下回り、米連邦準備理事会（ＦＲＢ）による利下げ観測が強まった。１日撮影（２０２４年 ロイター/Stefan Jeremiah）
記事［ニューヨーク ３日 ロイター］ -
（ １）要点
米国株式市場は急上昇して取引を終えた。４月米雇用統計で非農業部門雇用者数の伸びが予想を下回り、米連邦準備理事会（ＦＲＢ）による利下げ観測が強まった。
主要３株価指数全てが上昇。過去最大規模の自社株買いを発表したアップルの株価上昇が支援となり、ハイテク株比率の高いナスダック総合が２％高となった。
週間では３指数とも２週連続高となる勢い。
（２）「非農業部門雇用者数は前月比の伸びが予想を下回った」
（米労働省）
３日発表した４月の雇用統計によると、非農業部門雇用者数は前月比１７万５０００人増と、３月から予想以上に伸びが鈍化した。賃金の前年比での伸びも約３年ぶりに４％を下回った。 もっと見る
（３）「市場ではＦＲＢが９月に利下げを開始するとの見方が強まった」
（ＡＸＳインベストメンツのグレッグ・バサック最高経営責任者（ＣＥＯ））
「きょうの軟調な雇用統計は利下げをＦＲＢの２０２４年の議題として確実に位置付けた」と指摘。長期にわたり高金利が続くという見方が依然根強いが、雇用統計は市場に温かく受け入れられたと述べた。
（４）「S&P総合500種構成銘柄の400社の決算は77％が市場予想を上回った」
第１・四半期決算発表シーズンは終盤に差し掛かり、３日午前の時点でＳ＆Ｐ総合５００種構成銘柄のうち３９７社が決算を発表。ＬＳＥＧによると、そのうち７７％が市場予想を上回る決算を発表した。
アップル
６．０％高。２日発表した第２・四半期（１─３月）決算は、売上高が減少したものの、市場予想より小幅な減収にとどまったほか、１１００億ドルの自社株買いも新たに決めた。 もっと見る
米アムジェンは１１．８％高。肥満治療薬「マリタイド」の中間治験データと第１・四半期決算が良好な内容だったことを受けた。
オンライン旅行代理店のエクスペディア・グループは１５．３％安。通期売上高見通しの下方修正が嫌気された。
Ｓ＆Ｐ主要１１セクターのうち、エネルギーを除く全セクターが上昇。情報技術が３．０％高と上昇率トップになった。
（５）「値上がり銘柄数対値下がり銘柄数の比は3.62対１」
ニューヨーク証券取引所では値上がり銘柄数が値下がり銘柄数を３．６２対１の比率で上回った。ナスダックでも２．００対１で値上がり銘柄が多かった。
米取引所の合算出来高は１０７億２０００万株。直近２０営業日の平均は１１０億７０００万株。