ソニーG、セブンにAIカメラ(24年4月25日 日本経済新聞電子版)

 

記事

 

(1)ソニーグループは24日、店内の電子看板の広告効果を測定するシステムをセブンイレブンの国内500店舗に導入したと発表した。

 

(2)人工知能(AI)を搭載したカメラが客の動きを把握し、広告を見た人数などを計測する。購買や広告配信のデータと組み合わせることで消費者の行動を精度高く分析できるとして、ほかの小売り各社にも売り込む。

 

 

■デジタルサイネージ(電子看板)とは? 仕組みや活用事例をわかりやすく解説 docomo buisiness

 

デジタルサイネージとは

広告や看板、掲示板などの用途として、ディスプレイやタブレット端末などの電子媒体を活用し、情報を発信するシステムを総称して、「デジタルサイネージ」と呼びます。単に「電子看板」と呼ばれることもあります。

たとえば、商業施設に館内案内図が表示されている大きなディスプレイが所々設置されていたり、駅や空港といった公共施設でも、発着のタイムスケジュールなどがリアルタイムで変化しながら表示されたりしています。

 

デジタルサイネージの活用事例

◆オフィスサイネージ

広告のイメージが強いデジタルサイネージですが、オフィス内で「社内の情報共有」を目的として活用されることもあります。オフィス内の人が集まるところに設置することで、効率的な従業員への情報の発信が可能です。メール配信やグループウェアといった手段もありますが、より視覚的に訴えかけたい場合には、デジタルサイネージの方が向いています。文章だけでは伝わりにくいことも伝達しやすくなるでしょう。

また、アナログの掲示板を活用している会社もありますが、規模が大きいと更新のたびに、複数箇所の掲示板を書き替えたり、資料を印刷して貼り替えたりするのが大変です。デジタルサイネージの場合、簡単に一括で内容を変更できるため、手間を省ける、経費を削減できるといったメリットが大きいです。

◆施設での案内や告知

デジタルサイネージは商業目的のほかに、駅や空港、バス停などでのニーズも高いです。また、市役所や図書館、大きなマンションのエントランスなどにも設置されているのをよく目にします。このような公共の場所では広告としてではなく、案内板として来訪者がスムーズに施設の利用ができるよう活用されています。また、施設側もわざわざ人に対応させる機会が減るので、仕事や負担を増やさずに済みます。

さらに、多言語対応しやすいのも特徴的です。駅や市役所などにはあらゆる利用者がいるので、外国語にも順応できなければ顧客対応は務まりません。しかし、スタッフ全員が多言語対応できるとは限らず、対応できるスタッフを案内している間に、双方とも時間を浪費してしまいます。デジタルサイネージに基本的な情報を多言語で表示することで、このような不都合を減らせるのです。

◆店舗での看板や商品案内

最近は店舗の看板や商品案内などにも、デジタルサイネージを活用しているのを見かける機会が多くなっています。店舗の前に何も設置していない場合と比べて、歩行者の目を引きやすいうえに、歩行者が店舗に入らなくてもその場で伝えたい情報の伝達が可能です。どのような店舗なのか、どんな商品を扱っているのか、どんなキャンペーンを実施しているのか、などといった情報を把握できることで、歩行者が入店しやすくなる入店誘導の役目もあります。

デジタルサイネージの種類と仕組み

デジタルサイネージを導入するのであれば、情報配信の仕組みやその方式に種類があることも知っておくべきです。「スタンドアロン型」「ネットワーク型」、そして「インタラクティブ型」に大別されます。

◆スタンドアロン型

スタンドアロン型は、配信内容をコピー・保存したUSBやSDカード、HDDなどを機材に差し込んで、ディスプレイに表示させるオフラインタイプです。大規模に展開させる場合には向いていないですが、「1ヶ所でのみ機能すればよい」「まずは小規模での導入を試したい」という場合におすすめです。稼働までの作業も簡単で、後述するネットワーク型に比べると低コストで済みます。ただ、頻繁にコンテンツを更新する場合には、手間がかかってしまうのがデメリットです。

◆ネットワーク型

ネットワーク型は、主に複数台を運用する場合に用いられ、ローカルネットワーク、あるいはインターネットを介して、コンテンツの配信を行うタイプです。管理者はサーバーにコンテンツをアップロードするだけでよいため、機材へ直接読み込ませる手間がかかりません。また、同時に多数のデジタルサイネージを更新できるので、大規模なプロモーションや全国展開しているチェーン店などで有効といえます。また、情報の更新頻度が高いケースでも非常に便利です。

ネットワーク型には、さらに「オンプレミス」「クラウド」の2タイプがあります。

オンプレミス

 自社で管理するサーバーを用いるので、データが社外に漏れることがありません。自社の好きな形で運用が可能です。ただデメリットとして、サーバーやネットワーク関連の管理で大きな負担がかかります。デジタルサイネージとは関係なく、すでに社内にシステム関連の部署や、ネットワークに知見を有する人材が所属している場合には問題ないかもしれませんが、逆にそうではない会社の場合では、上手く管理できないおそれがあります。

クラウド

 社外のデータセンターにデータが置かれるため、自社でサーバーの管理を行う必要がありません。デジタルサイネージの機能のみにフォーカスすることができ、初期コストも比較的抑えられます。

◆インタラクティブ型

アナログでの広告や案内はもちろん、多くのデジタルサイネージはディスプレイを視認する利用者へ、一方的に情報を提供しています。しかし、ただ情報を表示して見せるだけではなく、利用者側のアクションに反応して、双方向のやり取りが可能なタイプです。多くの場合、タッチパネル操作の機能がついているので、よりターゲットのニーズに対応できるように工夫されています。

たとえば、「行きたい店舗を検索する」「どこに受付があるのかを調べる」「ほかの言語に切り替える」といった形で、利用者の操作によって表示内容を変えられます。

一つの画面のみでは伝えきれない情報もわかりやすく表示されるので、混乱する利用者の減少を期待できます。

特に、施設全体が広くフロアも複数あって、目当ての店舗を探すのに苦労するショッピングモールに設置されることが多いです。そのため、大きなディスプレイを設置し、タッチパネルで容易に店舗や目的地を探せるようになっています。