河野太郎氏の国会答弁がひどすぎる 中国企業ロゴ問題、再エネ賦課金を廃止せよ 有本香(24年3月31日 産経新聞オンライン無料版)

以読制毒

 

記事の概要

(1)「内閣府のタスクフォースを牛耳りあの人物を送り込んだ河野大臣」

(2)「わが国のエネルギー政策への中国の浸透こそが問題だ」

(3)「日本「再エネ」推進は「百害あって一利なし」の理由

(4)「多くの点で中国を利する「再エネ偏重」といって過言でない」

(5)「メガソーラーのリスク」

(6)「全国の自治体の4割超がトラブルを抱えている」

(7)「主なトラブル4点 施工内容が許可条件と相違や稼働後に事業者と連絡がつかない」

(8)「総務省は、交付金の留保など」

(9)「国民民主党が「再エネ賦課金の徴収を停止する法案」を提出」

 

記事

(1)「内閣府のタスクフォースを牛耳りあの人物を送り込んだ河野大臣」

再生可能エネルギーに関する規制見直しを目指す内閣府のタスクフォース(TF)で、中国国営企業のロゴマーク入りの資料が使われていた問題で、キーパーソンである河野太郎規制改革担当相の国会答弁がひど過ぎるとネット上で話題だ。

同会議をいわば牛耳り、問題の資料を持ち込んだ人物を自ら推薦しておきながら、河野氏が国会での追及に「所管外」を連発し、答弁を避け続けたからである。

 

(2)「わが国のエネルギー政策への中国の浸透こそが問題だ」

しかし、この件、大手メディアの追及は鈍い。

問題の本質は「ロゴマーク付き資料」ではなく、わが国のエネルギー政策への中国の浸透なのだが、その本質を論じることを避けている。

理由は近年、経産省の旗振りによって企業にも「再エネ転換」が迫られるなか、再エネ関連の広告出稿が増えていることにあろう。

 

(3)「日本「再エネ」推進は「百害あって一利なし」の理由

理由は5点。

 1)山々を切り開いて太陽光パネルを敷き詰めるなどの環境破壊

 2)天候などに左右されるため電力の不安定化を招く

 3)電気代が上がる

 4)太陽光パネルは中国産が大半で、その多くがウイグル人の強制労働による産物と世界では認定されている

 5)インフラ事業であるにもかかわらず外資規制がない。

 

(4)「多くの点で中国を利する「再エネ偏重」といって過言でない」

 われわれがこうした警鐘を鳴らし続けても、政府や自治体の再エネプロパガンダはやまない。

 

(5)「メガソーラーのリスク」

昨夜、鹿児島県伊佐市のメガソーラー(大規模太陽光発電施設)で爆発・火災が発生した。消火に約3時間半を要し、消防隊員4人が負傷した。

1件の事故の例をもって全体を語るのは悪手になりかねないことを承知のうえで、あえていま一度、太陽光発電、ことにメガソーラーのリスクを強調したい。

 

(6)「全国の自治体の4割超がトラブルを抱えている」

(総務省行政評価局)

 26日、全国の自治体の4割超が設備導入に起因するトラブルを抱えていたとする初の調査結果を公表した。

(調査)

太陽光発電施設の設置件数が多い上位24都道府県の全市町村を対象に実施した。

回答が得られた861市町村のうち41・2%にあたる355市町村が「トラブルがあった」と回答した。

そのうち、何と16・6%が「未解決のトラブルがある」とも回答している。

「解決しているか不明」と答えた自治体も11・8%に上ったという。

 

(7)「施工内容が許可条件と相違、稼働後に事業者と連絡がつかない」

主なトラブルは、次の4点。

  1)工事中の敷地から土砂や泥水が発生し河川に流入

  2)事業者の住民説明が不十分

  3)工事の施工内容が許可条件と相違

  4)稼働後に事業者と連絡がつかない。

 

これまでに筆者が取材したメガソーラーでも、付近の住民の方々から同様の悩みが聞かれた。中には4点のすべてを満たす、「悪徳業者」の例も見た。しかも発電事業者のかなりの割合が外国系企業である。

 

(8)「総務省は、交付金の留保など」

調査結果を受けて、

(総務省)

 違反状態を放置した発電事業者への交付金の留保など必要な措置を取るようだ。

 経産省に改善を勧告したというが、そんな生ぬるい策で十分なはずがない。

 

(9)「国民民主党が「再エネ賦課金の徴収を停止する法案」を提出」

ちなみに、日本保守党は昨年の結党時から「再エネ賦課金の廃止」を重点政策の1つとして明記している。

国会では、国民民主党が「再エネ賦課金の徴収を停止する法案」を提出したそうだが、賦課金廃止まで頑張っていただけるなら後押ししたい。

日本を貧しく弱くし、敵対的な隣国を富強させるコストを、日本国民が負担するという欺瞞(ぎまん)を一刻も早くやめさせなければならない。そのためには「再エネ村」の食い扶持を止めるしかないのである。

 

有本香

ありもと・かおり ジャーナリスト。1962年、奈良市生まれ。東京外国語大学卒業。旅行雑誌の編集長や企業広報を経て独立。国際関係や、日本の政治をテーマに取材・執筆活動を行う。著書・共著に『中国の「日本買収」計画』(ワック)、『「小池劇場」の真実』(幻冬舎文庫)、『「日本国紀」の副読本 学校が教えない日本史』『「日本国紀」の天皇論』(ともに産経新聞出版)など多数。