うずらの卵「給食から遠ざけるより咀嚼教育を」 就任初日に学校訪問した前橋市の小川市長(24年3月5日 産経新聞オンライン無料版)

 

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(1)要点「しっかり咀嚼(そしゃく)して食べるよう意識させることが教育上、大切」

前橋市初の女性市長、小川晶氏が就任から6日となる4日、初めての定例会見に臨み、就任初日の2月28日に学校訪問で生徒とうずらの卵の入った給食を食べたことを明かした。

2日前の26日、福岡県の小学校で給食で出たうずらの卵を詰まらせた小1男児が死亡、各地でうずらの卵を避ける動きが広がったが、新市長は「しっかり咀嚼(そしゃく)して食べるよう意識させることが教育上、大切」と語った。

 

(2)「中学校の給食では栄養士が「しっかり咬んで」食べるよう説明した」

前橋市教委によると、小川市長が訪問したのは市内の箱田中学校。

台湾の中学校との交流の一環で給食に出された台湾料理(ルーロー飯)にうずらの卵が入っていた。市長は2年生と一緒に食べた。その際、担任の教諭と市長らに同行した栄養士から「しっかり、咬んで食べるよう説明した」という。市長は特に発言しなかった。

 

(3)「給食も必要な知識を子供たちと一緒に考えていけるよう活用していきたい」

就任1週間を振り返った小川市長は「とにかく息つく暇もないくらい予定が入っていて、忙しかった」と振り返った。

ただ、給食について問われると、「事故が起きると何でもかんでも止めてしまおうとなりがちだが、それでは必要な教育効果は得られない。市教委とも話して、給食も必要な知識を子供たちと一緒に考えていけるよう活用していきたい」と語った。

今回の視察は中学校だったが、市教委は小学校の給食についても同様な方針でのぞむとしている。

 

(4)「市長と前職の県議との違い」

また、市長と前職の県議との違いについて、小川氏は「33万人の市民のために何を発言し行動すべきか、常に意識している点が県議と違う」と語った。

 

(5)新年度予算については4、5月分を暫定で今月中に審議し、本格予算は5月議会に諮る考え。重点施策の子育て支援や市民参加のタウンミーティングなどを織り込むほか、「前市長から引き継いだ市街地開発やデジタル化についても進めていく」と述べた。