千葉県東方沖での地震は「スロースリップ」に起因 震度5弱程度に注意を 地震調査委(24年3月2日 産経新聞オンライン無料版)

 

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(1)千葉県東方沖での地震活動が2月下旬から活発化していることを受け、政府の地震調査委員会は1日、臨時会議を開催した。

プレート(岩盤)境界がゆっくりと滑る「スロースリップ」と呼ばれる現象に伴い、地震活動が起きているとし、過去の事例から「今後も震度5弱程度の強い揺れが観測される可能性がある」との評価をまとめた。

 

(2)千葉県東方沖では、これまでに同様の地震活動が平成8年以降で計6回確認され、最大でマグニチュード(M)5程度、震度5弱を観測している。

(東京大名誉教授の平田直委員長)

首都直下地震や関東大震災タイプの大地震との関連について「直接結び付けることはできない」とした上で、「そもそも南関東ではM7程度の地震が起きる可能性が非常に高いことに注意を」と呼び掛けた。

 

(3)「千葉県東方沖はフィリピン海プレートが陸側プレートの下に沈み込む境界部」

震源付近となる房総半島沖の海底下では、フィリピン海プレートが陸側プレートの下に沈み込む境界部でスロースリップが起きているとみられ、数年おきに地震活動が活発化している。