ブリンケン米国務長官、イスラエルの入植活動は「国際法違反」(24年2月25日 ブルームバーグ日本語電子版無料版)

 

記事(Courtney McBride)

 

(1)要点

  •     入植活動を容認していたトランプ政権の方針を覆す
  •     ブリンケン氏の発言、ネタニヤフ政権に対する圧力強める

 

(2)(ブリンケン米国務長官)

23日、イスラエルによる入植活動は「国際法に違反」との認識を示した。

入植活動を容認する姿勢を示していたトランプ政権時代の方針を覆すとともに、イスラエルのネタニヤフ首相に対する圧力を強めた。

  

(3)(ブリンケン長官)

アルゼンチンのブエノスアイレスで行われた記者会見で「米政権は入植地拡大に断固として反対している」と説明。

「イスラエルの安全保障を弱めるだけで、強化するものではないというのがわれわれの判断だ」と述べた。その上で、新たな入植活動は「国際法に違反している」と続けた。

  

(4)「1978年の、入植活動がジュネーブ条約に違反しているという判断に戻った」

ブリンケン長官の発言は、入植活動がジュネーブ条約に違反しているとした国務省の法律顧問による1978年の判断に立ち返ったもの。

トランプ政権時代の2019年には、当時のポンペオ国務長官が平和の推進に寄与していないとして、1978年の決定を放棄する方針を示していた。

  

(5)(バイデン大統領)

イスラム組織ハマスによる昨年10月のイスラエル急襲以降、イスラエルの軍事作戦によりガザ地区で民間人の死者が増え続けていることに懸念を強めている。今回の発言は、バイデン氏がネタニヤフ氏とさらに距離を置くことを意味する。バイデン大統領はまた、ヨルダン川西岸における入植者の暴力を抑制しようと取り組んでいる。

 

原題:Blinken Says Israeli Settlements Are Illegal in Trump Reversal(抜粋)