ゴールドマン、S&P500種の目標を5200に上方修正-利益予想上振れ(24年2月19日 ブルームバーグ日本語電子版無料版)

 

記事(Jess Menton)

 

(1)要点

  •     利益予想の上振れが上方修正の主因-ゴールドマン
  •     2024年目標設定から数カ月で2度目の予想引き上げ

 

(2)(ゴールドマン・サックス・グループのストラテジスト)

S&P500種株価指数が今月、5000の大台を超えたことを受け、2024年目標設定からわずか数カ月で2度目の予想引き上げを行った。

 

(3)(デービッド・コスティン氏率いるチーム)

 16日の顧客向けリポートで「利益予想の上振れが予想修正の要因だ」と説明した。

(コスティン氏)

S&P500種が今年末までに5200まで上昇すると見ており、昨年12月中旬に予想した5100の水準から約2%上方修正した。

新たな目標は16日終値から3.9%の上昇を意味する。11月にはS&P500種が今年末までに4700に達すると予想していた。

 

(4)ゴールドマンの現在の予想である5200は、ウォール街の金融機関による24年S&P500種目標としては最高水準。

ファンドストラット・グローバル・アドバイザーズのトム・リー氏やオッペンハイマー・アセット・マネジメントのチーフ・ストラテジスト、ジョン・ストルツファス氏らウォール街の強気派も同様の年末見通しを示している。

 

  

(5)「マグニフィセント・セブンの大型ハイテク株の5銘柄含む情報技術・通信サービスセクターの「利益拡大と力強い経済成長」見通しを反映」

(ゴールドマンのストラテジストら)

S&P500種の1株利益予想について、24年は241ドル(従来は237ドル)、25年は256ドル(同250ドル)に上方修正した。

これはアップルやマイクロソフト、エヌビディア、アルファベット、メタ・プラットフォームズなど、「マグニフィセント・セブン」と呼ばれる大型ハイテク株のうち5銘柄が含まれる情報技術・通信サービスセクターの「利益拡大と力強い経済成長」見通しを反映したものだ。

新たな予想は、ウォール街のストラテジスト予想中央値である235ドルを上回る。

 ストラテジストらはS&P500種のバリュエーションを利益の20倍と、現在の水準に近い水準で推移すると予想しており、「利益成長が今年の上昇の主因となる」としている。

  

(6)S&P500種は年初来で4.9%上昇した。

 1)米金融政策のハト派的転換見通しや、

 2)人工知能(AI)に対する楽観的見方

を背景にテクノロジー株が相場上昇に弾みをつけている。

 

(7)(ブルームバーグ・インテリジェンスがまとめたデータ)

 S&P500種構成企業の24年利益は前年比8.8%増と予想されている。

 

原題:Goldman Lifts S&P 500 Target to 5,200 on Profit Expansion (1) (抜粋)