『日本は不当な差別がある国』首相メッセージは世界を駆け巡る<声「火消しはネット民英語でしかできない
大炎上した岸田首相「共生社会」メッセージ 石平氏「第二の河野談話になりかねない」(24年2月12日 産経新聞オンライン無料版)
記事
写真 岸田首相のビデオメッセージが波紋を呼んでいる(政府広報オンラインから)
(1)要点
岸田文雄首相が「共生社会と人権」をテーマにしたシンポジウムに寄せたビデオメッセージに、SNS上でさまざまな意見が寄せられている。
日本人が、外国人やマイノリティーを差別していると言及しているため、「『第二の河野談話』になりかねない」などと批判する声が噴出する一方、「首相は『日本人全員が差別している』とは言っていない」と指摘する声もある。
(2)「共生社会と人権シンポジウムへののビデオメッセージ」
議論になっているのは、法務省などが主催する「共生社会と人権に関するシンポジウム」の開催にあたってのビデオメッセージ(首相官邸ホームページ、5日更新)だ。
(岸田首相)
《残念ながら、我が国においては、雇用や入居などの場面やインターネット上において、外国人、障害のある人、アイヌの人々、性的マイノリティの人々などが不当な差別を受ける事案を耳にすることも少なくありません》
《近年、外国にルーツを有する人々が、特定の民族や国籍等に属していることを理由として不当な差別的言動を受ける事案や、偏見等により放火や名誉毀損等の犯罪被害にまで遭う事案が発生しており…》
《共生社会を実現するためには、他者との違いを理解し、そして互いに受け入れていくことが重要です》
(X(旧ツイッター)のコメント)
首相発言に対し「例外はあるものの、日本人ほど差別しない民族は居ない」「日本人を差別主義者のように貶めて」「発言を撤回してください」などと批判が相次いだ。
(3)「夕刊フジの記事へのコメント」
夕刊フジは8日、公式サイトzakzakで今回の騒動について報じた。コメント欄には、「(日本は)寛容な社会」「総理自らが日本国と日本国民を侮辱するなど前代未聞」という意見がある一方、「首相は『日本人全員が差別している』『日本人は必ず差別する』とは言っていません」という指摘もあった。
写真 島田洋一氏
(4)(識者)
1)島田洋一氏「認識おかしい」
(福井県立大学の島田洋一名誉教授)
「岸田首相の認識はおかしい。欧米などではヘイトクライム(人種や民族、宗教などに係る憎悪犯罪)が多々あるが、日本ではまずない。テレビにも多様な人々が出演している。日本人のマイノリティーへの寛容さは、国際標準からいえば相対的に優れている。首相が公式に発信することで、他国の批判や圧力に利用されるおそれもある。日本人が逆差別される懸念もある」と語った。
写真 石平氏
(石平氏)
(中国から日本に帰化した評論家の石平氏)
「私は中国人留学生として来日したが、経験上、大学院でも奨学金など日本人以上に優遇を受けた。就職でも差別を受けた覚えがない。それなのに、岸田首相の『日本には不当な差別がある』という発言が世界に事実として広まってしまう。
慰安婦問題に関する河野談話があるが、今回は現在の日本人について述べており、『第二の河野談話』、それ以上に問題だ」と語った。
<私見:
「首相は『日本人全員が差別している』とは言っていない」
しかし、あたしの記憶では、日本には「差別のある国」という認識は人権や共生などの「担当大臣」が政策課題として発言したことはあると思います。近年では「アイヌ人(アイヌ民族)原住民」や「LGBT法」ではありうる。
しかし、首相が「不当な差別」があると認めたのは初めてだったような気がします。
不当と断定してしまうと、アイヌ原住民説やLGBT法に対する反対派の判断が「」不当」といってることと同じではないのか。
思想言論の自由の建前上、その思想が「不当」であるというのはどのような基準、価値判断に照らして「不当な差別」になるのかを説明せざるを得ない立場になってしまう。
そういうことを避けるために首相は国内にある賛否両論の一方を「不当である」という表現はしてこなかったと思う。
いま、難問だらけで岸田さんは「心神耗弱」なのではないかと、心配になってしまう>