安逸(あんいつ)な暮らしを幸せと感じ
ありふれた朝とありふれた夕を望むなら
愛は在るかと問うだろう
人間は初めに自分を騙し思い込む
心に相槌を打ち人の怒りや悲しみを
代弁するかのように振る舞うなら
愛は在るかと問うだろう
人の心は自ら癒すしか方法は無い
英雄や聖人 悪党や犯罪者
そのどちらかに軽重の差をつけるなら
愛は在るかと問うだろう
生まれ出場所を選べぬ人間の運命そのものに
軽重の差はつけられない
人生の達人を装い清廉な印象を与える者が
他人の人生を干渉し正当であるかのように
自らの意見を述べるなら
愛は在るかと問うだろう
誰しも人生は一度切であり人生を繰り返す
人間など存在しない
生きることに規範を押し付け矛盾という
社会の常識を呪文のように繰り返すなら
愛は在るかと問うだろう
人間の生死に規範を押し付けるようなもの
人間は意志 意志は愛 愛は自由
自由は無形 無形こそ心に他ならない
ただ意志と愛と自由を受け入れるどうかは
人間に任される
二つに一つしか道は選べぬもの
だから人は隙間を探し続けるのかもしれない




