非現実的とも言える会話の中に、互いの心の真実が隠されていた。
互いの心に近づきながらも、自らの心を隠す言葉。
心に触れそうになると彰は現実に引き戻され、葵は自信に満ちた表情を見せはじめる。
バーチャルな空間に入り込んでいるかのように。しかし、確かに二人は現実の世界にいる。
互いに、今何を求め合っているのだろう。
誠司のように、雰囲気に流され一時の感情に任せるほど彰は器用ではなかった。
迷惑な芯火という、恋の法則を二人は確かめ合っていた。。。。
その法則は、その夜答えを導いたのだろうか。。。
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あの夜から半年が過ぎようとしてた。
街はクリスマスの飾りも賑やかに夜の街は煌びやかなイルミネーションで満たされていた。
葵と彰は、あの夜から以前と変わりなくそれぞれの生活を続けていた。
彰は相変わらず原稿の締め切りに追われつつも、友人である誠司と居酒屋女将三人で過ごす夕食を唯一の楽しみに生きていた。
自宅の主である猫のタマは、彰の行動を静かに見つめていた。
彰の父と女将が、彰の母の墓参に行ったことについて父や女将に聞くことはしなかった。
聞く必要もないと彰自身は感じていたからだ。
仕事が一段落した彰は、今夜も裏木戸へと足を向けていた。
木枯らしが、彰の足取りを速めていた。
月は綿雪を降らせ始めた。
イルミネーションに隠されることなく、彼は煌々と街を照らしていた。
つづく
“迷惑な芯火”再開です。。マーク^^