あなたは、東京と大阪に同時に存在できない。
これは「この世」の存在の鉄則である。
だが電子は、時間的にも空間的にも
二つの場所を同時に占めることができるのである。
簡単にいえば、これが量子現象の謎である。
観測されているときは個々の粒子だが、
観測されるまでの間には存在するという
可能性が波のようになって広がっているわけである。
「シュレディンガーの猫」を遊技にしたとも
いえる麻雀の牌
のたとえで言えば、
外部から見ているときは個々として存在するが、
伏せられた牌の個々の模様は陰では
波のように広がって存在しているわけである。
当時のボーアは、量子力学が行き着く
哲学的な原理を懸命に模索しはじめていた。
それはやがて「相補性の原理」というものに行き着いた。
「相補性の原理」といっても、
訳文の問題かもしれないが「互いが補い合う」という意味に
とると理解しにくい。正確には、一方(運動スピード)を
知ろうとする他方(位置)が不明確になるということで
、互いに他方を排除するという逆の意味になる。
ボーアは、どんな装置を使って実験を行うかという人の
認識が非常に重要になり、それが決定的な
意味をもつことに気付いた。それによって「この世」の
現実というものが決定されることになるからで、
ここにボーアは「人の意識が、この世の現実を創造する!」と
ハッキリと言明したわけである
師のメッセージより