今回こうしてブログを作ることになったが、実はブログを運営するのは二度目のことである。
一度目のブログは、私が中学二年生だったころに、作られたものだった。
親の仕事の都合で海外はアメリカに住むことになった私は、金髪碧眼の人檻の中で、異彩を放つ一人のジャポネーゼとして一生懸命毎日を生きていた。そして英語がある程度話せるようになり、現地校での生活にも慣れてきたころ、私にはアメリカの現地校についてどうしても受け入れられないことがいくつかあった。
それは何においても「適当」であること。
しかし、これが気になるからと言って、じゃあ私が几帳面でしっかりしていたかと言われるとそうでもない。当時の私は、「ヘイ!僕の名前を漢字で書いてくれよ!」とせがんでくるクラスメイト達に、簡単な「犬」やら「山」やらの漢字を適当にかいてあげて、興奮したクラスメイトとヘイヘイ言いながらチョコミルクを飲むのが得意だった。それくらいには適当だった。そんな私が適当すぎてビビるほど、アメリカは「適当」なのである。
例えば、学校の道徳教材にこんなものがあった。
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舞台は2100年。ロボットと人間が共生する時代―――
ティーチャーロボ「では今日は友達について勉強しましょう。ジョン、友達とはどういうものですか?」
ジョン「はい!友達とは、一緒にいるだけでハッピーになる人のことデス!」
ティーチャーロボ「そのとおりですね。」
ロボ太郎「ティーチャーロボ、質問ガアリマス。」
ティーチャーロボ「なんですか?」
ロボ太郎「私ニハはっぴートイウモノガワカリマセン。ろぼっとニハ感情ガナイノデスカ?」
ティーチャーロボ「そんなことはありませんよ。」
ジョン「そうさ!僕とロボ太郎は友達だよ!」
ロボ太郎「アリガトウ…ジョン…。」
ロボ太郎「マァ、ソレデモはっぴートイウモノハ理解デキマセンケド…」
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ロボ太郎この野郎!!!!
ここはお前がハッピーに気付く場面だろうが!!!!
こんなふてぶてしいロボット見たことない。
藤子・F・不二雄がこれを見たなら、確実に卒倒していたと思う
幸い私は藤子・F・不二雄ではなかったので、これを最初に読んだときは度肝を抜かれただけで済んだが、周りのクラスメイトは特に何も気にしていない様子。「そうだよねーロボットには感情がないもんねー」とでも言わんばかりの不思議な顔をしていた。
こいつらっ…!!
この教材によって一体何を伝えたかったのか…、ジョンの無念?機械化社会へのアンチテーゼ?14歳の私は作者の真意を汲み取ろうと一生懸命考えたが、考えるだけ時間の無駄だと悟り、優雅にスクールバスに乗りこみ帰宅した。
これだけではない。アメリカにはこれくらいのレベルの適当が腐るほど道端に転がっている。
一人に一つ割り当てられる、荷物やら教科書やらを入れるダイヤル式ロッカーは、ダイヤルを0に合わせるだけで学校中のロッカーを開くことができ、トイレにいたっては個室のドアは強めに押すと開いてしまう始末。
しかしクラスメイト達は特に気にすることはなく「ここの個室は便器からドアまでの距離が短いから、足を突っ張ってうんこすればいいんだぜぇー!」などと盛り上がる始末。私は、このような人たちに「あのね、鍵っていうのはね…」と鍵というものが最低限もたなければいけない機能について話したとしても聞いてもらえないだろうとあきらめていた。
そこで、私が考えたのがブログである。
当時の私は、日々の生活で感じる日常の突っ込みどころ溢れる事をブログに書くことによって、日本のやさしい読者の方から「そうだよ君は間違ってないんだよ」というコメントをもらい、それを読むことで、自分が常識人でとを再確認することを強いられるほど14歳にして追いつめられていた。
そんなわけで昔にブログを書いていたことがあるため、今回ブログを作るのは二度目である。そして、なぜやめてしまったのかについてだが、もちろんそれには理由がある。
それは、私がアメリカの「適当」に慣れ切ってしまったことだ。
ブログを書くようになってから一年。私の英語はメキメキ上達し、私は現地の子たちとすっかりなじんでしまい、ほとんどのことを「オーケーオーケー」と受け入れる寛容な中学生に変貌してしまい、トイレではドアに足を突っ張るクセまでついてしまったのだ。
そして、ブログに書けるようなこともなくなってきてしまい、一年も続けただけあって、結構人気があったブログを、さみしくはあるが「アメリカに染まってきたのでブログを来週閉鎖しようと思います」という旨の記事を投稿し、閉鎖することにしたのだ。
そして次の週、いざ閉鎖をしようと、自分のブログを立ち上げると、そこには今までで最も多いコメントが寄せられていた。常連さんたちはみな、私のブログが無くなってしまうことがさみしいと言ってくれ、今まで読んでいただけだったが、最後なのでコメントしたという人たちもたくさんいた。コメントを読みながら「あ~ブログやっててよかったなぁ~」と思い「閉鎖はせずに更新だけやめて、ページは残そうかな~」などと感傷に浸っていると、気になるコメントがいくつかあることに気付いた。
それはAV女優からのコメントで、エロイ要素抜き「いつも楽しく読ませてもらってます、やめないでください」という様な、コメントだった。「はぁ~いろんな人に読まれてたんだな~」と思い、コメント欄をさらに下に読みこむと、そこには彼女の熱狂的なファンと思われる人たちからのコメントが。内容は詳しく覚えていないが、みな等しく欲情しており、私の記念すべき最後の投稿が、ピンクに彩られていた。
そして私は一切の迷いなくブログを閉鎖した。
こうして私の第一のブログは消滅してしまったわけですが、今となってはいい思い出である。
ブログを新しく作るにあたって、思い出したので、記事にしてみた。
と、こんな感じでこのブログやっていこうと思います。
過去の出来事をもとになんやかんやしてなんやかんやするかんじなので、気張らずよんでいただければなんやかんやです!それでは!
