2023年8月 山歩きの記録(第3日) 

Passo Zebru (3001m) とその両側の無名峰(3047m, 3119m)

8月9日(火) 山じゃない所へ。

この日は天気予報で、雨とは言わないけどずっと曇りの予報。翌日からはしばらく晴れると。今回は余裕のある日程で来ていまして、じゃあ本命の山は曇った日じゃなくて晴れた日に行こうってことで、この日は別のことをすることにしました。それはそれで紹介したいところではありますが、まずは本題の山歩きから行きましょう。


8月10日(水) Passo Zebru (3001m) とその両側の無名峰(3047m, 3119m)

この日は終日晴れの天気予報。本命の Sudlenspitze へ行くとなると長丁場なので、ちょっと頑張って早起き。といっても6時半でしたが。

スマホの天気アプリの現地天気は「晴れ」、だけど窓から見たら山の上は雲に隠れています。確かに上はところどころ青い空が見えていて、もう少し日が昇ると雲が切れて晴れ上がるのかな、という期待は出来なくもない感じ。よって朝ごはん食べて行動食用意して出かけます。

 

 



この日の入山ルートは、Forni谷沿いの道を一般車道終点のForni小屋前駐車場まで車で行ってそこから往復するというもの。谷沿いの道はきれいに舗装されていますが、道幅は狭くてと所々過激な登り坂。対向車が来るとすれ違いが結構大変そうですが、こういうところの常として、午前中は降りて来る車は少なく、午後になると登ってくる車は少ないです。それに一応、要所要所にすれ違いできるスペースは作ってあるので、普通の運転者でもまあなんとかなります。

Forni小屋までの道はきれいな舗装ですが、駐車場へ入る最後の100mほどから未舗装で、谷が開けた広い場所が駐車場になっています。入ったところに誘導員がいて「あっち行って、あそこに停めて」と指示しまして、その誘導員から1日10ユーロの駐車券を買って見えるところに置いておきます。

駐車場の標高は地図によると2150m、身支度して歩き始めたのは9:18。





いま走ってきた方面は結構晴れています。





これから向かう方面の山の上はまだ雲の中なのがちょっと気になりますが、これから晴れることを願うしかありません。

車道終点から目指すPizzini小屋(途中の小屋)方面へのルートは3つあり、一つは許可を受けた四駆自動車が走れる砂利道、一つは斜面の少し上を通る登山道、もう一つは川に沿って一部川の反対側を通る登山道。ガイドブックのおススメは、行きは車道を歩いて、帰りは上のパノラマ道を降りてくるというもので、我々もそれに従うことにして車道を進みます。

その車道も、最初はぐいぐい登り、間もなく見晴らしの良い所へ。





正面は、Forni谷の本谷と言っていいと思うのですが、Monte Vioz (3645m)~ Punta Santa Matteo (3678m)と、そこから落ちてくる氷河。我々が目指すのは左の方に曲がっていく谷です。




四駆車が結構頻繁に行き交います。小屋の車のほか「アルペンタクシー」と書かれた車もちょくちょく。Pizzini小屋(2706m)まで登り約550m、標識タイムで1時間50分となっていますが、お金を出せばここを歩かずに運んでもらえるというもの。ウチら、今のところはこれくらい歩いてもいいかなと思っていますが、疲れた帰りなんかは乗りたくなるかも。(実際、後日そう思いました。)




やがて向かう方面がよく見えるところへ出ますが、上の方はこの通り。




更に進むと、曇ってはいるものの雲の高さが少し上がりました。上の写真はこの日目指す目的地、Suldenspitze(3376m、画面左端から1/4くらいのところのなだらかな頂上)と、その手前の Casati小屋(3269m、画面右端から1/4くらいのところの建物)の望遠アップ。

しかし、、、斜面の雪がちょっと気になります。上のCasati小屋への道、結構傾斜の強い斜面を登ります。道はしっかりしていて全然問題ない道だとガイドブックには書かれていますが、もし斜面の細い道に雪がかぶっていたら、ちょっとイヤです。




そうこうするうちに、Pizzini小屋に着きました。時刻は11時過ぎ、ほぼコースタイム通りです。行動食食べてトイレ借りてゆっくり休みます。

 

 







上空の雲の底は高くなったので稜線まではっきり見えていますが、曇りは曇。上までいってもさほど感激的な景色は見られないかだろうな~。明日の方が天気いいのかなぁ。。。でも同じ所もう一回登って来るのもなぁ。。。

 

ウダウダ考えますが、ここで止めて帰るという考えはなく、とりあえず歩き続けます。雲が晴れるのを願いつつ。




小屋の先もしばらく車道が伸びています。上のCasati小屋への荷揚げケーブルがこの上にあって、そこまで通じています。その道の右側(南東側)は氷河が結構近くまで迫ってきます。Monte Cevedale(3769m)から落ちてくる氷河です。

上のCasati小屋への道がわりと見えるところまで来たので、カメラの望遠レンズで覗きますが、ほとんど人を見かけません。ここで普通に歩いている人たちがいっぱいいれば、ウチらも平気かなってことで行く気になるかもしれないところですが。。。


どうしようかな~、とキョロキョロすると、途中のPizzini小屋の反対側からその先の鞍部に向かって歩きやすそうな道があって、こっちは人がぞろぞろ歩いています。(このシーンの写真を撮ってない)

地図を見ると、太い破線の一般ルート(ウチらでも不安なく歩ける道)で、Nebru峠(3001m)を越えて反対側へ降りる登山道であることが分かります。更にその鞍部から、両脇のピークまでならさほど苦労しなくて登れそうに見えます。「今日はあそこへ行こうか!」。

ということにして、Pizzini小屋まで一旦戻り、Nebru峠への道を。時刻は12時ちょうど位。




最初は広い扇状地地形の草原を進み、そのうち河原みたいになって一旦草がなくなります。




その先の尾根を登っていくと、




Steinbock(角が立派なヤギの一種)。アルプスでは珍しいモノではありませんが、でもまあみんな立ち止まって写真撮ります。もう少し進むと今度は、、、




これもちょくちょく見かけます。自分ではやろうとは思いませんが。

12時40分くらいにはNebru峠に着いたようですが、そのものずばりの写真がありません。風が強くてちょっと寒くて、休まないでそのまま右側(北東側)の無名ピーク目指して歩きました。




程なく3047mの無名ピーク到着、時刻は13:06。運良く反対の方角から登山者がやってきた(この先は結構過激なところ通ってきたはず)ので記念写真をお願い。




そこから望遠レンズで、Suldenspitze。頂上のモニュメントみたいなのが微かに見えますが、人影はなさそうです。




こちら、今朝登って来た谷の方向。




正面右がMonte Cevedale(3769m)、そのずっと下の方の白い四角いのがPizzini小屋。画面左端ちかくにはSuldenspitze。




峠を挟んで反対側(南西側)の無名ピーク(3119m)方面。

一通り写真を撮ったあと、風があまり当たらない所で昼食休憩して、峠まで戻ります。




この時は写真撮ってます。時刻は13:38。有刺鉄線が巻き付けてあるの、この時点では意味が分かってなかったのですが、、、

反対側の尾根を登っていくと、


 

 



こんな感じの石垣(?)があちこちにあります。最初、登山関係の避難小屋か何かの跡かと思いましたが、それにしてはあまりにあちこちにあるし、「小屋跡」というよりは「壁跡」って感じです。更には、、、




錆びついた有刺鉄線の束というか残骸が、それもそこかしこに。遠くから見えた道みたいなの、あれもこの有刺鉄線の束でした。

これら、戦争遺物とそのメモリアルなんでしょうね。このあたりの稜線、第一次大戦でオーストリア領とイタリア領の境目だったところのはず。なので、この峠の攻防のために作られたものなのでしょう。しかし、第一次大戦というと1914~1918なのでもう100年以上経っています。100年以上前の有刺鉄線が、錆びたとはいえこんなに形を留めて残るものなのか。その辺は謎なんですが、これらの遺物、他には考え難いです。

、、、とちょっと重い話になりましたが、山歩きは続きます。




無名ピーク(3119m)には14:18くらいに到着。頂上の小さなケルンと朽ちた十字架(?)にも有刺鉄線が巻き付けてあります。







上のコンパスが指す東南東の方角、Monte Cevedale(3769m)。頂上だけはまだ雲をまとっています。




Könighsspitze / Gran Zebru(3851m)はようやく頂上が見えました。

さて、ボチボチ帰りますか。

ずーっと下って、広々した草地のあたりで道がよく分からなくなりました。どこでも歩けるので適当に歩きましたが、所々にあるはずのペンキ標識やケルンが全然見当たりません。相当道を外れたようです。地図を取り出して道の方角目指して歩いて、難なく本来の道に復帰。程なくPizzini小屋に到着。




小屋のテラスではビール飲んでる人が多いです。自分も一口欲しくなり、、、


ひとしきり休んでトイレ行って帰路に。天気は悪くないし、来た時と同じ車道を歩くのはあまりにつまらないので、パノラマ道で帰ります。




これから降りる方角と、




しばらく進んたところから、降りてきた方角。

ここから時間ほど歩いて、




ようやく下の小屋が見えて、、、




17:34帰着。

晩ごはんは、前日も含めて外食が3日続いたのでこの日は家ごはんにしました。




明日はどうしようかなぁ。。。


行けなかったSuldenspitzeにやっぱり行きたい気持ちと、ほとんど同じ所をもう一回行くのもなぁ、という気持ちと。