=====
この記事は、自転車仲間でこれから自転車買う人への情報のつもりで書きました。
この仲間内でのやりとりはFBを使っているのですが、FBだと古い記事はどんどん後に隠れて後から探すのが面倒になります。なので自分のブログ内にも書いておくことにしました。
=====

これからロード自転車を買おうって方、買い替えようって方で、自分にあったサイズがよく分からない方に。

私も所詮素人で経験も限られるのでたいしたことは書いていません。よくご存じの方は無視してください。(もくくはコメントなり異論なりいただけると尚面白くなるかも。)

またこの話題に関しては、いろんな意見があるし、その時々の流行りもあるようですね。以下は主に私がロードの1号機、2号機買った頃(2009年~2011年)頃にネット記事等でいろいろ読んだのと、その後の自分の感覚に基づいて書いています。3号機(2019年)はこの感覚で試乗しないで注文しちゃいまして、まあそんなに外れてなかったと思っています。


【その1】 まず、ジオメトリ(Geometry)表を見ましょう。

メーカーによって、サイズをS、M、Lで表示したり、50㎝、52㎝といった表示をしたりしています。ですがこれに共通の規格はないので、一言でいって同じメーカーの同じモデルでの相対比較以外にはあまり当てになりません。必ずジオメトリ表を見ましょう。まともなメーカなら必ず表示しています。

添付図は私の2号機(Stevens Aspin, 2011年)の例です。私のは52㎝なのでそこに印が付いています。

 


いっぱい数字が出ていますが、フレームサイズを一番よく代表するのがこの中の「C」だという意見が多く、私もそう思います。日本語では「トップチューブの水平換算長」と呼ぶことが多いようです。私の身長167㎝に対して、トップチューブの水平換算長537㎜のフレームが良いのかどうか、これはまた別の話です。一般に言われているのからすると「大きすぎ」なんですが、これについてはまた後で。

(注)「A」、「B」、「C」等の文字の割り当ては共通規格ではありません。(わりと共通傾向ありますが)
かならずそのメーカーのジオメトリ表と図と名称で確認してください。
フルネームで呼ぶ名称はほぼ共通定義です。

フレームサイズをcm表示する場合は、シートチューブ長(この例ではA寸法)を目安にするのが歴史的経緯で多いようですが、あまり気にしないほうが良いと思います。サドルの高さは、特別な上級モデルを別にすると自由度が比較的高いです。また、トップチューブの傾き加減でA寸法はなんとでもなってしまいます。

これに対して、先のC寸法は、サドル~ハンドルの距離の主要因で、上半身の長さ+腕の長さに応じて、適切なC寸法がほぼ決まるという説明に説得力があると思いました。サドル~ハンドルの距離についても、サドル位置調整(+/-10mm程度)とステム選び(70~110mm程度)で調整可能ですが、極端な前サドルや後サドル、フレームサイズに比べて客端に短い/長いステムは、見た印象あまりカッコ良くないですし、たぶんそれなりに不具合もあるかと想像します。

次に、私が要チェックと思っているのが「この例でのO寸法」です。英語ではStanover Heightと呼んでいます。自転車を跨ぐときのトップチューブの高さです。日本語で何と言うんだろう?
この寸法は、適切なサイズを選ぶための寸法というよりは、その自転車に「乗れる、乗れない」の重要な目安の一つかと思います。短足体形の日本人、信号等で止まっった時はサドルの前に降りる人が多いと思います(私のその一人)が、その時に片足が地面にぺたんと着かないとちょっと辛いです。
脚が長い人や、一般的に言われる適正サイズに乗る分には問題になることは少ないと思いますが、ちょっと大きめサイズに乗りたいとき、女性が男性用モデルに乗りたいときなど要注意点だと思います。とりわけ、TTバイク、アエロモデルはトップチューブがほぼ水平でこの「O寸法」が高めのが多いです。

もう一つ比較的重要だと思っているのが「この例でのH寸法」です。ヘッドチューブ長と言います。英語も同じです。これが短いと前傾姿勢が強くなりレース等でガンガン走る向き。長いと前傾姿勢が緩めになり長時間ライドでラクだと言われます。(異論もあります)
ヘッドチューブ長の短い自転車でも、フォークの軸が長めに残っていてスペーサーが入っていれば、ハンドル高さはスペーサーの分だけ調整可能です。ヘッドチューブ長が長めの自転車では、大抵の場合スペーサーほとんど無しの状態でフォーク軸をカットしてあると思うので調整代はほとんど~全く無いことが多いと思います。

適正サイズの話の前に、ジオメトリのことをごちゃごちゃ書いたのには訳があります。

一般的に、自転車選びはしっかり試乗して決めましょうと言われます。ショップに在庫が豊富にあっていろいろ試乗できればそれが正論でしょう。ですがこの2年ほど自転車の品薄が続いています。ネットで在庫探して試乗しないでポチることも避けられないと思います。

そんなとき、とりあえず自分が今乗っている自転車のジオメトリと、いいなと思った自転車のジオメトリを比べることで、試乗しなくてもサイズ感覚がだいたいわかるかな、脚が着くか着かないもほぼ分かるかなと思います。自分のロード自転車をまだ持っていない人でも、周囲の人のを試乗させてもらってそのジトメトリを確認しておけば、自分の自転車のサイズ選びに結構参考になるかなとも。


【その2】 次に、適正サイズについて。

結論から言ってしまうと、これはもう人それぞれではないかと。ただ、各メーカーのサイトにある目安は、それなりに目安になると思います。

私の場合、身長から推定されるベストサイズより1サイズ大きいのに乗っています。実は1号機はショップのお勧めに従って公称50㎝のにしまして、最初はそれでもハンドル遠いと感じたのですが、そのうち慣れて、更に「もう少しハンドル遠くてもいいな」と思い始めました。

2年後に2号機買ったのはグレードアップではなくて、息子も大人用自転車乗れる体格になったので、1号機を息子用ということにして、同グレードの2号機を買いまして、その時は同じメーカーの52cmにしました。

1サイズ上にしたもう一つの理由が「見た目」でして、この頃はまだ「エンデュランス系モデル」という概念がまだあまりなくて、ロードは基本的にハンドルが低いレース系のジオメトリでした。それで公称50㎝のフレームだとヘッドチューブが極端に短くて、見た目あまりカッコ良くないんですね。実はこっちの理由が大きかったかも。

その後「エンデュランス系モデル」というのが普及して、これらはヘッドチューブ長が長めです。更にレースモデルでもヘッドチューブが極端に短いのはあまり見なくなりました。なので、今買うとしたらまた違うサイズ選ぶかもしれません。

2019年に3号機、初めてのカーボン車を買う際に少しだけ考えましたが、結局同メーカのやはり52㎝にしました。モデルが違うのでジオメトリは微妙に違います。この時点では歳のせいか強い前傾姿勢を窮屈に思うようになったのと、走り方の方もレース気分でガンガン走るより、ツーリング気分のロングライドの方が趣味に合っているかなと。

この自転車はセミオーダー式でして、一部部品は複数の選択肢から選ぶことができました。そこでステムをカーボンにしたくて、そうすると選択範囲での最短が100㎜になってしまいました。(1号機、2号機は完成車出来合いで90㎜) その分サドルをかなり前に出して乗っていましてって、見た目ちょっと変な感じしないでもありませんが、ま、とりあえずそのまま乗っています。


【その3】 最後に、自転車選びで一番大事だと思うこと。

サイズが全然合わないのはダメですが、サイズと機能と予算だけで決めると後悔することもあります。

私の場合、デザイン(フレームの形)と色に結構こだわっています。しょせん趣味、遊びの世界なので、いくら機能的によくても、見た目が好きになれないモノはずっと使う気にはなれないなと。(*)なので3回ともそれなりに時間かけて探しましたが、一応気に入ったものを見つけることが出来ました。で、たまたまそれが全部同じメーカーだったわけですが、まあそのメーカーのデザインの方向ってのが自分の好みに近かったのでしょう。

(*)余談ですが、カメラも作っている会社に勤めているので、時々カメラ選びの相談を受けます。私のいい草は、
「ニコンもキャノンも、機能性能的には優劣つけがたいので、デザインの気に入ったのにするといいですよ」です。

、、、てなところが、素人の私見に基づくご案内と経験談でした。少しでもお役に立てば。

最初にも書きましたが、コメント、異論など大歓迎です。