人はショックを受けると、それが尾を引き、トラウマとなる。
高校野球でショックな負け方をすると、何年間かは野球がテレビで流れると、チャンネルを変えたくなるらしい。
それは多分色々なものを思い出させるもので、キズの患部を触れることなんだろう。
僕にもいくつかトラウマはある。そして、今回めでたく新たなトラウマができそうである。
誰も憎んではいないし、客観視すれば仕方ないことである。
しかし、人間だから、キズは負う。自分の経験上、僕はキズの直りが遅い。
ずっと頭をグルグル周り続け、周りが忘れたことも、延々頭にこびりつき、僕の頭を支配していく。
周りは何だかんだ言ったって二三年すれば忘れて、無かったかの様になる。
自分だけ取り残された寂しさは経験したことのある人にしかわからない。
すべてが忘却に消える日がくるのか。
色んなことが風化していく時、この痛みだけが出来事の証となる。
すると、僕はバカなので、そのキズさえ、その痛みさえ、大切なものとして保存しようとしてしまうのである。
今は夜の海の中にいる様で、水中に少しずつ少しずつ沈んでる感覚である。水に抵抗して浮かび上がる努力をする気持ちがない。
布団に深く包まれる感覚で、水に沈みこみたい感覚、いや、逆かな。
暗い水中では前後、右左がわからない。自分がどこに向かってるかわからない。水流に流されるままに生きていこうと思う。
万物は流転する、らしい。
徒然なるままに、自然の流れのままに生きていこうと思う。
今、ろうそくの火は完全に消えた。いや、消した。