中国へ輸出されている日本産米

 

 農林水産政策研究所は千葉大学・大東文化大学と共同研究した「中国の電子商取引(E-commerce)市場における日本産食品の購入に関する調査(購入経験者の特徴に注目して)」と題する調査・研究結果の論文を発表した。

 【論文の概要】

 デジタル化が急速に進んだ中国では、食品小売の分野でもEコマース(電子商取引)が拡大しており、ネットによる輸入食品の購入も増えている。当論文は、中国で実施した大規模な消費者アンケートの結果に基づいて、中国消費者の日本産食品に対する評価や購入層の特徴を調査し、その結果を取りまとめたもの。

 アンケート調査の結果、日本産食品をECで購入したことのある消費者は、「若年」、「都市居住」、「子との同居」、「高支出層」、「流行に敏感」などの傾向があることが明らかになった。また、こうした購入経験者は、日本食に対して「安全」、「良味」、「ステータス」、「希少性」、「値ごろ感」などの良いイメージを有していた。

 中国への食品輸出を拡大するためには、日本産食品の安全性、希少性などの情報を中国都市部の富裕層に向けて提供するなど、消費者の実態に合わせた販売戦略が有効であると考えられる。

 ※論文の詳細は同研究所ホームページ内「農林水産研究 第34号(2021年6月)」をご覧ください。

 

上海のスーパーの日本米コーナー