名作プレイバック「新春サザエさんスペシャル初夢まさ夢春の夢」#3 | 週刊サザエさん

名作プレイバック「新春サザエさんスペシャル初夢まさ夢春の夢」#3

※この作品は2002年1月に放映された60分スペシャルです。概略は前エントリをご覧下さい。


●散髪屋


夢が叶い、タラヲを散髪している太閤さん。
だが、これは嵐の前の静けさであった。


太閤さん「いやあ、マスオはんとタラちゃん、親子二代の頭を刈れるなんて、ワイは幸せモンや」
サザエ「よかったわねえ、タラちゃん」
タラヲ「パパもここに座ったでしゅかー?」
太閤さん「そうや、いーっつも、こんな顔(しかめっ面)して、座っとったんや」
タラヲ「泣いてたでしゅかー?」
サザエ「ウフフフ、そんなに頭刈られるのが嫌いだったんですか?」
太閤さん「おう、いっつも、お母はんに怒られてなあ。この子とはえらい違いや」


マス母、入ってくる。


マス母「どないや?太閤はん」
太閤さん「やーってまっせ~」
マス母「太閤はん?もしも、かわいらしいせえへんかったら・・・わてが!承知しまへんで!!」
太閤さん「わかってま!日本一、かわいい頭にするよってな」
サザエ「あのお、そんなに凝らなくても・・・」
マス母「カッコつけてるだけやがな(笑)」
サザエ「まあ」
マス母「そや、サザエはん。タラちゃんの頭がきれいになったら、初詣に行くさかいにな」
太閤さん「おばはん、この子の頭終わったら、大きいボン(カツオ)のイガグリ頭、刈らせてもらってええやろか」
サザエ「カツオですか?」
太閤さん「最近では、あの手の頭・・・大阪でも珍しいよってな」
マス母「カツオちゃんは、近所の駄菓子屋に行きはったで」
サザエ「ノリオくんとですか?」
マス母「心配せんでもええがな。ちゃんとスパイをつけてあるよってにな」


●駅のホーム


サザエの懸念通り、ノリオは2人をどこかへ連れて行こうとしていた。
しかし、何だか、ワカメに対するノリオの様子がおかしいようで。。。


カツオ「電車に乗って行くの!?駄菓子屋さん」
ノリオ「電車がワイを呼んどるんや。大人と初詣に行っても、面白ないやろ?」
ワカメ「でも、ノリオちゃん。みんなが心配するんじゃないの?」
ノリオ「(照れ)・・・ちゃんと、断ってきたがな。(電車が到着して)あー、来たで来たでー」


●マスオの実家・玄関先


こうして、カツオ達をまんまと連れ出したノリオ。
マス母達は、玄関先に残されたノリオの手紙を発見する。


サケ嫁「ほな、おカアはん、パートに行ってきますー」
マス母「ああ、ご苦労はんやな」
サケ嫁「あら?何やろ?」
マス母「んー?」


『東京の子らを大阪見物に連れて行くさかいよろしく!!』


サケ嫁「あー!!あの子ったら!!」
マス母「やっぱり、やりおったか・・・」


●路面電車(阪堺線)


窓から外を見ているワカメ。
ノリオは、カツオに耳打ちする。


ノリオ「妹を連れてきたのは失敗やったな」
カツオ「えー!?今更帰すわけには行かないよ」
ノリオ「ワイは・・・女の子は苦手やねん」
カツオ「え、えー!?」
ノリオ「女の兄弟がいてへんよってな」


そんな彼らの様子を謎のサングラスの男が伺っている。


●天王寺動物園・入り口


彼らがやってきた先は、天王寺動物園だった。


ワカメ「わー!動物園!!」
カツオ「もっと、すごい所に行くのかと思ったら・・・」
ノリオ「まずはお子様サービスや・・・ワカメちゃん、コアラ見た事ないやろ?」
ワカメ「う、うん」
カツオ「コアラなら東京にだっているよ」
ノリオ「ここのコアラは東京とは違うんや」
カツオ「コアラが大阪弁でも喋るの?」
ノリオ「(ズッコケ)もう、アホ言わんとき!」


●天王寺動物園・コアラ園前


そんな彼らを、こっそりとサングラスの男が尾行する。
だが、ノリオがその存在に勘付き初めて。。。


ノリオ「どや?東京の過保護のコアラと違って、大阪では外で飼ってるんや」
ワカメ「へー!すごーい!」
カツオ「でも・・・いないみたいだけど?」
ノリオ「まあ・・・冬は寒いさかい、家の中や」
カツオ「なーんだ、結局、東京と同じじゃないか」
ノリオ「ふん・・・(グラサンマンを見て)んー・・・??」


●天王寺動物園・コアラ園内


ノリオ達の様子を後方から伺うサングラスの男。
だが、コアラに心を奪われた瞬間、ノリオとカツオがその正体に気付く。


ワカメ「わー、かわいい。イクラちゃんとタラちゃんみたい」
謎の男(え??フフフ、本当だなあ)←サングラスを取ってメガネをかける
ノリオ「あー!!・・・おい、カツオ、ちょっと」
カツオ「どうしたの?」
ノリオ「しー!!(小声)そっと、あっちを見てみい」
カツオ「え?・・・あ、マスオ兄さんだ」
ノリオ「どうやら尾けられてたみたいや」
カツオ「よーし!ここはボクに任せてよ」
ノリオ「どないするんや?」
カツオ「(大声)オーイ、ワカメ」
ワカメ「何よ?」
カツオ「トイレに行って来るからな」
ワカメ「やーねえ、そんな大きな声で」
カツオ「じゃーなあ!」


マスオ、はっと我に帰る。


マスオ「ふー、気付かれなかったかあ」


●天王寺動物園・周遊路


彼らを尾行していたのは、マス母の命を受けたマスオだった。
そして、カツオ達の逃走劇が始まる。


ノリオ「ほな、次や!」
ワカメ「次って?」
カツオ「いいから」
場内放送「お呼び出しを申し上げます。フグ田マスオ様、東京からおいでのフグ田マスオ様、お言付けがございますので、至急案内所までお越し下さい」
マスオ「んー・・・何だろう??まあ、当分、この辺にいるだろう、よーし」


駆け去っていくマスオ。カツオ達はしてやったりの表情だ。


カツオ「フフフ、上手く行ったぞう」
ノリオ「今や!」
ワカメ「ねえ、どうしたの?」
カツオ「いいから!」


●動物園前公園


まんまとマスオの尾行を撒いたカツオ達。
だが、ワカメがそんなマスオを心配する。


カツオ「マスオ兄さんが、ボク達の後を尾けていたんだよ」
ワカメ「えー!?全然、知らなかったあ」
ノリオ「ふー、ここまで着たら大丈夫や」
カツオ「脱出、成功ー!」
ノリオ「やるやないか、カツオ」
カツオ「こう言う事なら自信があるんだ~」
ワカメ「マスオ兄さん、一人で帰れるかしら?」
カツオ「ワカメ、マスオ兄さんは大阪で育ったんだよ?」
ノリオ「(爆笑)おもろい事言う妹や」
ワカメ「えー!?」


●路面電車内


住吉大社に初詣に出かけるサザエ、タラヲ、マス母。
マス母の孫バカぶりはここでも相変わらずのようで。


マス母「(運転席にしがみついているタラヲを見て)マスオもああやって、よう前を見てたもんや」
サザエ「フフフ、もしかして、マスオさん、運転手さんになりたい、なんて言ったんじゃありません?」
マス母「(『止まります』ボタンを押して)はい、正解ですー」
サザエ「いいんですか?押しちゃって」
マス母「ええねん、丁度降りる駅やさかいにな。タラちゃん、降りまっせー」
タラヲ「えー!?もっと乗っていたいですー」
マス母「また、帰りに乗るさかいになー」


●住吉大社・太鼓橋たもと


人出で賑わう新春の住吉大社。
タラヲは先陣を切って太鼓橋を昇り始める。


マス母「サザエはん、ここが住吉さんでっせ」
サザエ「立派な神社ですわねえ」
マス母「タラちゃん、この太鼓橋を渡って、お参りするんやで?」
タラヲ「イクラちゃんのママとおんなじ橋です」
サザエ「確かに、タイコ橋ねえ」
マス母「いやあ、賢いなあ、タラちゃんは。将来が楽しみや。ほな、行こかな」
タラヲ「はーい」
マス母「タラちゃん、気ぃつけやー」
タラヲ「(素早く昇り始める)んしょんしょんしょ・・・」
マス母「ふー、早いなあ、タラちゃんは」
タラヲ「待っててあげるでしゅー」
マス母「いやあ、優しい事を。おおきに、おおきに」


●住吉大社・太鼓橋欄干


マス母「サザエはん、この橋はな、淀君はんが奉納しはったそうや」
サザエ「まあ、淀君さんが?」←オマエラ、淀君の知り合いか?(笑)
マス母「そうやて」
タラヲ「誰ですかー?」
マス母「タラちゃんのママみたいにきれいな人や」
サザエ「まあ!お母様ったら」


思わず、サザエは自分が淀君になる妄想を浮かべる。
しかし、現れたカツオ侍が思いっきり着物の裾を踏んづける。


サザエ姫「しず・・・しず・・・」
カツオ侍「それい!」
サザエ姫「あらーーーー」


●住吉大社・御本殿


お参りを始める一行。
それぞれの願い事を神様に祈るのだが。。。


マス母「この住吉さんにはぎょうさんの御社があるやろ?4人の神様が奉ってあるんや」
サザエ「4人もですか?」
タラヲ「兄弟ですか?」
マス母「いやあ、それは神様に直接聞いてみんとなー」
サザエ「とにかく、順番にお参りしましょう」


サザエとタラヲ、揃ってお賽銭を投げて手を合わせる。


サザエ「今年も家族が元気に過ごせますように」
タラヲ「大阪のおばあちゃんの事もよろしくお願いしましゅ」
マス母「ま!タ、タラちゃん・・・(周囲に)皆さん!聞きはりましたやろ!優しい子ーですねん!!わての孫でっせー!!」
サザエ「ウフフフフ・・・」


●住吉大社・おみくじ売り場


マス母はタラヲにランドセルを模した小さなお守りをプレゼントする。
そして、そこにマスオが現れて・・・。


マス母「おおきに・・・ほら、タラちゃんのお守りや」
サザエ「まあ、かわいいランドセル」
タラヲ「イクラちゃんにもあげたいでしゅ~」
マス母「そうか、ほんならもう一つ、買うてこよなあ」
マスオ「おーい!」
タラヲ「パパでしゅ~」
サザエ「マスオさん!?」
マスオ「いやあ、まんまと撒かれちゃってねえ」
マス母「マスオは昔から足が遅いよってなあ」
マスオ「それが、頭脳作戦に引っかかっちゃって」
サザエ「・・・と言う事は、カツオね?」


<第3パート終了~「さらにつづく」と言うテロップと共にサングラスをかけたタマがニャ~>


●大阪城公園


次にカツオ達がやってきたのは大阪城。
ここでもワカメの大ボケが炸裂する。


ワカメ「まだなの~?」
ノリオ「もうすぐや!・・・見えた・・・見えたでー!」
ワカメ「わー、大きなお城ー」
ノリオ「どや?東京にはあらへんやろ?」
カツオ「うーん・・・そう言われてみると」
ノリオ「太閤はんが建てはったんやで」
ワカメ「太閤さんって、お隣りの床屋さん?」
カツオ「え、えー??(恥)ワ・・・ワカメ・・・」
ワカメ「え?」
ノリオ「(大爆笑)おもろい妹やー」
カツオ「太閤はんって言うのは、豊臣秀吉の事だよ」
ワカメ「(恥)まだ、習ってないもん・・・」


豊臣秀吉、ガクーン


●大阪城・概観


カツオ「見えてからが随分遠いんだね」
ワカメ「まだ~?」
ノリオ「もうちょっとや。ここを上ったらお城の入り口やさかい」


●大阪城・城内


カツオ「エレベーターで行くのか?」
ワカメ「へー、エレベーターってそんな昔からあったの?」
カツオ「ワ・・・ワカメ・・・」
他の客「(失笑)」
カツオ「あのね、これは建て直したお城なんだよ」
ワカメ「なんだ~」
ノリオ「(大爆笑)こ、こんなおもろい女の子は、初めてやー」
ワカメ「(不機嫌)嫌い!ノリオくんなんか!」


●大阪城・展望台


ノリオ「なあ、ワカメちゃん。そんなに怒らんといてーな」
ワカメ「だって!」
ノリオ「ワイはおもろい女の子が、いっちゃん、好きやねん・・・そやそや、東京でもおもろい女の子に会ったで」
ワカメ「えー??」
カツオ「へー、どんな女の子?」
ノリオ「やたらと元気のええ子やった。そや、確かカツオの友達やって言うてたわ」
ワカメ「それって・・・花沢さんの事じゃないの、お兄ちゃん?」
カツオ「んーむ・・・花沢さん以外にはいないな」
ノリオ「あー言う嫁はんを貰ったら、楽しいやろうなー」←フラグ成立(笑)
カツオ「花沢さんを!?」
ノリオ「あー、まあ、帰ったら、あの子によろしゅう言うといてんか」
カツオ「う・・・うん」
ワカメ「(笑)」
ノリオ「あー、な、何がおかしいんや?」
ワカメ「ノリオくんって、アタシより面白いんだもん」
ノリオ「えー!?こりゃあ、1本取られたわ」


●水上バス乗り場


続いて、彼らがやって来たのは水上バス。
目指すは淀屋橋である。


カツオ「今度は船に乗るの?」
ノリオ「水上バスやで」
ワカメ「わー、ステキー」
ノリオ「(バスガイドさんに)やあ、頑張ってや」
ワカメ「知ってる人なの?」
ノリオ「赤の他人や」
カツオ・ワカメ「えー!?」


●水上バス内


ワカメ「全然、揺れないのね」
ノリオ「昼はお好み焼き食べよなー」
カツオ「大阪名物のたこ焼きもねー」
ノリオ「お好み焼きやったら、ツケの効く店があるんや」
カツオ「ツケ?」
ワカメ「なーに、ツケって?」
ノリオ「お金を持ってなくても、食べられるって事や」
カツオ「顔が広いんだな、ノリオくんは」
ノリオ「なんや、カツオはツケが効く店はないんか?」
カツオ「ま、まあ・・・今のところは・・・」


隣の席の大人達が缶ビールを呑み始める。


ノリオ「なあ、カツオ。ワイらも早く大人になって、ああいう風にビールを呑みたいな」
カツオ「ま、まあ、10年は待たないとね」
ワカメ「アタシは混ぜてくれないの?」
ノリオ「ほら」


大人達の愛人?らしき人がお菓子を持ってくる。


ノリオ「いてるやないか、な?ちゃんといてるやろ?」
ワカメ「よかったあ」
ノリオ「さあ、淀屋橋やで」


●水上バス降り場・淀屋橋駅


淀屋橋に到着するカツオ達。
しかし、そこでばったりと。。。


カツオ「さあさあ急いで!お好み焼きが待ってるよー」
ノリオ「慌てるな。ここやないって」
カツオ「えー??」
タラヲの声「わー、カツオ兄ちゃんでしゅー」
カツオ「あ、タラちゃん!?」
ノリオ「ええ!?」
ワカメ「どうしてここに?」
マス母「ほらほら、タラちゃん、危ないで」
ノリオ「(驚愕)う、うわーーー!!!!!!」
マス母「ノリオやないか!!」
サザエ「カツオ、ワカメ・・・???」
ノリオ「い、いやーどうもー。ワイらはここで降りるよってにな」
マス母「そうはいかん!ここで会ったが百年目や!」
マスオ「みんな揃って、大阪城見物に行こうよ」
カツオ「今見てきたばっかりだよ」
ワカメ「私たち、お腹ぺこぺこ」
サザエ「ちゃーんと、美味しいお弁当も用意して来たわよ」


●大阪城公園


結局、カツオ達は大阪城に逆戻り。
石垣傍でお弁当を広げていると??


サザエ「ほら、お母様が早起きして作って下さったのよ」
ノリオ「何で、こないなところで食べなアカンのや・・・」
カツオ「まるで運動会みたいだ」
マスオ「ぽかぽかと暖かくて、まるでピクニックに来たみたいじゃないか」
サザエ「ええ、本当に」
タラヲ「美味しいですよ」
マス母「そら、おおきに。玉子焼きもどうや?」
ワカメ「(ノリオに)ウフフ、はい、お絞り」
ノリオ「ああ、おおきに」


そこに添乗員に連れられたツアー客が大量にやって来る。


添乗員「皆様、ご覧くださいませ。大阪城の石垣の総延長は12キロもあり、およそ100万個もの石が使われております」
マス母「(ツアー客に)皆はん!これがわての孫でんねーん!」
ツアー客「(感心して拍手)
マス母「おおきに!おおきに!」
一同「(顔を真っ赤にして俯いている)」


●銭湯・男湯


長い一日も終わって、男同士で疲れを癒すカツオとノリオ。
彼らにも、友情のようなものが芽生え始める。


ノリオ「さすがのワイも、おばあちゃんのパワーには負けるわ」
カツオ「マスオ兄さんの親とは思えないよ」
ノリオ「フフフ、その代わり、サザエはんがおばあちゃんそっくりや」
カツオ「そう言えば・・・うんうん」
ノリオ「男はなあ、母親に似た女の人と結婚するんや」
カツオ「ふーん(フネさんを思い浮かべる)」
ノリオ「何や?そんな事も知らへんのんか(カツオに湯をかける)」
カツオ「うわ!・・・何だよ(やり返す)」
ノリオ「うわ!・・・やったなあ、よおし」
カツオ・ノリオ「(水しぶきを出しながら湯の掛け合い)」
謎の声「こらーー!!!」
カツオ・ノリオ「(!!!!)」
マスオ「ハハハハ、ボクだよ」
カツオ「なあんだ、マスオ兄さんかあ」
マスオ「ボクも、兄貴とふざけて、よく叱られたよ」
ノリオ「またスパイしに来たんかいな?」
マスオ「いやいや、最後の夜くらいは、自由行動にしてあげるよ」
カツオ「本当!?」
ノリオ「さすが、マスオ叔父や!」


●街の通り


ノリオとカツオ。2人の旅を締めくくる最後の場所は?


ノリオ「さあ、次はいよいよ」
カツオ「お好み焼き!!」
ノリオ「ここや」
カツオ「ここがツケの効く店?」
ノリオ「まあ、そう言う事や」


●お好み焼き屋・内


サケ嫁「いらっしゃーい!!あ、なーんや、ノリオかいな」
カツオ「おばさん!?」
サケ嫁「いらっしゃい、カツオちゃん」
カツオ「そう言う事だったのか」
ノリオ「そう言う事や。母ちゃんのパート先や」
サケ嫁「さあ、カツオちゃん、どんどん食べて行ってね」
カツオ「はーい!」


●お好み焼き屋・座席


手馴れた手つきでお好み焼きを焼くノリオ。
だが、イタズラ好きの2人がこのままでは終わらない。


カツオ「上手いもんだなあ」
ノリオ「まあなあ。・・・カツオみたいなヤツが、ウチの学校に転校して来たらオモロイやろな」
カツオ「ボクも同じ事を考えてたよ」
ノリオ「ま、家出する時は、大阪に来いや」
カツオ「ノリオくんも、東京へ、ね」
ノリオ「おおきに。ほら、食べてや」
カツオ「うわー、ありがとう!・・・ハグハグハグ・・・わ、か、辛ーい!!」
ノリオ「(爆笑)これや、これや(七味唐辛子を見せる)。まだまだ、修行が足らんなあ」
カツオ「(水を一気飲み)」
ノリオ「(お茶を飲む)・・・う、うがあ、なんじゃ、こら?」
カツオ「唐辛子。ボクが先に使ったんだよ」
ノリオ「ええ!?」
カツオ「ククククク」
ノリオ「(怒)やったなあ!!」
カツオ「やったさ!!」
ノリオ・カツオ「(大爆笑)」


そんな2人の様子を微笑ましく見守るサケ嫁。
そこに、マス母一同も訪れる。


サケ嫁「まるで兄弟みたいや」
マス母「こんばんわー」
サケ嫁「ああ、おカアはん」
サザエ「お邪魔します」
サケ嫁「いらっしゃい」
ノリオ「うわ!邪魔者がぎょうさん来たでー!」
カツオ「みんな、ここへ来る予定だったの?」
マス母「2人だけにしとくと、何をしでかすかわからへんからなあ」
マスオ「カツオくん、隣りのおじさんが、手薬煉引いて待っているらしいぞお」
カツオ「隣りの・・・?」
タラヲ「太閤さんでしゅよ」


●散髪屋・表


ハサミを鳴らしながら、カツオの帰りを待っている太閤さん。


●裏道


待ち構える太閤さんを撒く為に、ノリオの案内で裏道を行くカツオ。


カツオ「すごい道、知っているんだね」
ノリオ「ここを通れば、太閤はんの前を通らんで済むよってな」


やがて、マスオの実家に到着する。
ノリオはハシゴを持ち出して外から2階に上がる。


ノリオ「ヨイショ、ヨイショ」
カツオ「そうか、この間はこの手を使ったんだね」
ノリオ「ワイ専用の非常口や」


●お好み焼き屋・座席


楽しかった大阪旅行も今日が最後。
マス母に万感の想いが打ち寄せる。


マス母「マスオ、もう一日くらい、休み取られへんか?」
マスオ「これ以上は、無理だよ」
サケオ「そこが、サラリーマンの辛いところや」
マス母「アンタに言うてへん。サザエはんらはゆっくりしててええんやろ?」
サザエ「すみません、もう切符が・・・」


そこに現れる太閤さん。


タラヲ「あー、太閤はんでしゅ」
マス母「何してるんや、そんなところで?」
太閤さん「いやー、大きいボンはどないしたんや?」
マスオ「一足先に帰りましたけど?」
太閤さん「えー??おっかしいなあ」
マス母「まあ、ええやないか。太閤はんも一緒に食べなはれ」
サケ嫁「さあ、どうぞ」
太閤さん「んじゃー、お言葉に甘え・・・(ワカメを見て)お?いやー、このオカッパもやりがいがありそうやなあ」
マス母「太閤はん!!もう、頭の事は忘れなはれ!!」


<第4パート終了~「つづきます」と言うテロップと共に太閤はんとタマがニャ~>


この回、つづく


勝手に次回予告
遂に別れの時がやって来た。しかし、そこにノリオの姿はなく。
そして、悲しみに沈むマス母の前に、奇跡が訪れる。