今年の2月から登山を始めたもので、経験はほとんどありません。そんな私ですが、どうやら地図が読めているように言ってもらえているので、ワンポイント地図読み術をお伝えします。

先日行った竜ヶ岳の地図を使って説明します。

【その1 傾斜の状況】
等高線が密なところは、短い距離で標高を稼ぐので、傾斜が急です。逆に等高線が疎らなところは、傾斜が緩やかです。
上の図では、青線の区間は傾斜が急、オレンジ色の区間は傾斜が緩やかです。

そのため、
右側の登山道は、急登と緩やかな部分が交互に来ることがわかります。
左側の登山道で注目すべきは青線の区間の等高線が極めて密なことです。この短い区間で太い等高線(50mごとの線)が5本もあるので、一気に250mも登る厳しいコースであることがわかります。

【その2 尾根か谷か】
右側の登山道は、等高線が右下(頂上とは逆側)に向けて張り出している部分を登山道が通っています。等高線が張り出しているということは、周りより高いということです。そのためこの道は、尾根を通る道だとわかります。

逆に左側の登山道は、等高線が左上(頂上側)に向けて凹んでいる所を通っています。そのためこの道は、谷を通る道だとわかります。

【その3 地形や足元の状況】
上の地図の中央左上を拡大表示
囲った部分(上)
頂上方向に向かって密に凹んでいるので、かなり傾斜のきつい谷(というか崖)です。登山道はその谷を右側に巻いて通っていることが分かります。

囲った部分(下)
急斜面の登山道の下は川沿いの道です。
そこに点々が表示されています。これは砂礫地の地図記号です。そのためこの川沿いの道はガレ場だとわかります。

よく見たら上の崖も同じくガレ場ですね。

【その4 植生と見晴らし】
登場する地図記号
・Aみたいなの 針葉樹林
・○に下線   広葉樹林
・山型の三本線 荒れ地…草地など
上部の登山道が合流するあたりから上は草地で、遮る木がないことがわかります。
頂上に向けて傾斜も緩やかですので、上も下も見晴らし良さそうだということがわかります。

今回は、既に登った山で検証しました。
次回は地図を読んで地形を想像してから登ってみようと思います。