涸沢カールで朝を迎えます。
前日疲れて早く眠ってしまったので、まだ暗い夜明け前に自然に目が覚めました。5時のアラームが鳴る前に起きれたね。起きたら少し汗ばんでるくらいで全く寒さを感じずに眠れたから快適だった。カールの谷底から風が強く吹くのかなと心配していたけれどテント内で風の音は全くしなかったしぐっすり眠れて良かったね。
 
まだ星が綺麗に見えた涸沢の早朝。
山のところどころに目を向けるとライト!奥穂高や北穂高へ登っている人達のヘッドライトかなと思うと”頑張れ~”って気持ちになり、しばしそのライトの行方を追っていました。いつか私たちも目指すぞ~!
 

夜明け前の涸沢は昨日の昼や夕方に見たのと異なり、グレースケールをベースにした背景に絵の具で紅葉の色を散りばめたかのような不思議な色彩です。
まだ薄明りのこの時間帯は白い山肌が雪渓に見えたね。写真では本当のすばらしさが伝わらないから悔しい~!
 
写真は明るく写ってしまうのですが、まだ夜明け前の薄暗い時間です。涸沢小屋やテントに明かりがついています。カールだからテント場に陽が差すのは一番遅かったね。
 
だいぶ明るくなってきました。多くの人々がモルゲンロートを見るために起き出してきています。
昨日は逆光で分かりませんでしたが、ザイテングラートやそれより上部の山肌に一部雪渓が残っています。5時過ぎからぞろぞろと人が増えだし場所取りしていたね。最初に陽が当たる北穂高方面に向かってみんな待ち構えていたね。どこからどうやってモルゲンロートが見られるんだろう~と想像しながらワクワクして待ったね。
 
涸沢ヒュッテの方からモルゲンロートを観る人が大半だったとは思うけれど、涸沢小屋の方から観るとまた違った角度(下から見上げる感じかな?)で楽しめたのかしら?写真のテラス席では火気厳禁でした。下の岩場のところのみ火が使えるので、そこに座ってお湯を沸かしながらモルゲンロートタイムを待つのも良いかと思います。
 
山の上部が少しだけ明るくなってきました
お待ちかねのモルゲンロートの始まりです。
キャ~と声が出る瞬間だった!オレンジに染まる山々はライトアップされたようでショーの幕開け~って感じだった。まさに山のエンターテイメント♡
 
右が北穂高岳、中央が涸沢岳と涸沢槍
私が槍ヶ岳だと思い込んでた涸沢槍てへぺろなんであんなに美しく尖ってるの~♡ テント場から眺める人も多くいましたよ。
 
中央が奥穂高岳
オレンジ色が濃くなってきました。
朝日ってこんなに優しくて温かみのある色だったの~♡と思うくらいのオレンジ色でした。
 
美しさに言葉もありません。
シャッターの音が一番多く響いていた瞬間だったね。瞬きするのが勿体ないとはこういう事を言うのかな。この瞬間を忘れない!と心に刻んだ瞬間でした。この風景、毎朝観たい!
 
今日、ここに来た甲斐がありました。こんな美しい風景を見られて幸運です。本当に本当に頑張って登って来て良かったね。登った人にしか見えない景色。登って来られた健康な身体と、そして味方になってくれたお天気さんに感謝したね。「こうやって太陽を眺めたり、星空を眺めたり...自然を愛して自然とともに生活をすることを楽しむ登山の人たちを見ていると嬉しくなるね」岳登くんのこの言葉に私も共感して嬉しくなったのを覚えてる。日々の当たり前に感謝した日だったね。
 
このテラスからモルゲンロートを眺めました。
だいぶ下まで照らされてくるまで、ここでずーっとじーっと眺めていたね。「帰りたくなーーい!」って私、嘆いてたよね^^
 
モルゲンロートを観終わった後、テラス下の火を使えるところへ移動して朝ごはんを食べました。お湯を沸かしてソーセージ入りスープを作り、フランスパンとクロワッサンを食べました。途中、ガスがなくなってしまいスープは少しぬるめ...。朝ごはん後も、この場を離れられず珈琲を購入してまったり時間を過ごしました。一杯400円。
 

↑地面が石になった部分の席では火を使えます。モルゲンロートが終わると同時に下山する人が多くて驚きました。テントはいつ撤収したのだろう?山小屋泊の人たちかな?そんなことを考えながら私たちは出発予定の9時ギリギリまでここで景色を堪能しました。(下山して思ったこと:モルゲンロートを観終わってすぐに下山するのが良いかもと思いました。登ってくる人とのすれ違いも少なく又、上高地バスターミナルに夕方前に到着するとそこから夕方のラッシュアワーに遭わずに帰宅できるという利点ばかりだと気付きました。)

 

お座敷テラスもあり。次回はここで柿ピーを食べたいな^^(柿ピーとビールを美味しそうに食べていた人がいらっしゃったのでほっこり
 
テント場付近まで朝日が差して来ました。
朝の優しい光に包まれて、昨日とはまるで違う色彩です。
まるで暖か~い絨毯のように見えたよ。日中よりも朝日に照らされた方が紅葉も景色も素晴らしく綺麗だということを感じました。9時過ぎにこの涸沢カールを後にして上高地へと向かいました。下山しながら何度振り返ったか分からない、とにかく名残惜しい気持ちでいっぱいでした。

 

 

つづく...