昭和時代の警察ドラマの名作といえば「太陽にほえろ!」です。私も初回放送から毎週欠かさず観ていたファンでありました。
看板キャラクターだったマカロニ、ジーパン、テキサスらはやはり魅力的でありましたが、残念ながら番組内では短命過ぎたようです。個性的なキャラに慣れてきて、これからの活躍が楽しみ、という頃になると決まって殉職してしまう。
片や脇を固めるボス、チョーさん、ヤマさん、デンカたち、捜査一係の面々は息長く視聴者につきあってくれて、馴染み深いヒトタチとなりました。
中でも私が特に好きだったのはリュウ・ライタ演じるところのゴリさんです。大柄で腕っ節が強く、頼もしい。射撃の達人でありながら普段携行する拳銃には弾丸を込めておらず、容易にはヒトを傷つけまいとする優しさを持ち合わせています。マカロニやジーパンたちの兄貴分として時に厳しく指導し、時に優しく慰める。男気溢れるナイスガイ。ほとんど毎週観ていたせいでしょう、ゴリさんの雄姿は「気は優しくて力持ち」の具体例として若かった私の頭に刷り込まれました。こういうヒトこそカッコ良いのだ、と。
さて、七曲署捜査一係の刑事たちは渾名(アダナ)で呼び合うという慣わしがありましたが、ここ、ケニヤでも仲良し同士は本名ではなくアダナで呼び合います。で、そのアダナは動物の名前であることが多い。
シンバと呼ばれる友人は意思も克己心も強い独立独歩で、なるほどライオンのような風格があります。ムブニ(ダチョウ)君は長身でオッチョコチョイ。だけど、つぶらな瞳がかわいくて憎めない性格。
かくいう私はムボゴと呼ばれています。ムボゴはスワヒリ語でバッファロー。
ケニヤ人の友人たちから「お前はムボゴだ」と言われた時、正直言って嬉しかった。「お前はイボイノシシだ」と呼ばれる可能性だってあったわけで、それに比べればバッファローはかなりの格上と思われます。ライオンやゾウやサイなどと並んでビッグ・ファイブに数えられる人気者ですし、それにその性格を考えてみても、普段はおとなしく集団で草など食べておりますが、いざとなれば群れを守るために身を挺して外敵に立ち向かう、怒らせたら怖い動物です。これも「気は優しくて力持ち」の好例と言えるでしょう。
・・・俺もようやく理想とする男性像に近づくことができたか・・・。嬉しいことよ。やっぱケニヤ人でもわかるんだなー。
でも一応、理由を確認しとこう。
ねーねー、なんで俺はバッファローなの?
「だって前髪がムボゴの角みたいじゃん」
・・・そ、そんな理由だったのかー・・・。訊かなきゃ良かった・・・。
