1959年のアメリカ映画です。
コルネット(小型のトランペット)の名奏者レッド・ニコルズの半生を、主に家族との関係を軸に描いた作品。ダニー・ケイが主人公レッド・ニコルズを、家庭に笑いを絶やさない優しい父親として好演しています。
主人公には小児麻痺を患う最愛の娘がおります。劇中の父娘のやり取りが幸せそうでとても微笑ましく、この映画の大きな魅力になっています。
名場面のひとつが、歩けない娘の足に湿布処置を施すシーン。湿布の熱さに耐えられず泣き声をあげる幼い娘をジョークで笑わせるのですが、コレがほんとにおかしい。特に「逆さ泣き」は必見。

私がこの映画を初めて観たのは12歳の時。テレビの洋画番組で観ました。この時の感覚は極めて独特なものでありました。
初めて観る映画であるにもかかわらず、妙な既知感があるんです。観たことがあるような気がする。加えて、単純に「映画を観る」というのではなく、むしろ「映画に浸る」と言った方が、感覚としてはより近いものがあるんです。
その時、一緒にテレビを観ていた両親にその旨を話すと、感心されました。

この映画は1960年1月に日本でロードショー公開されており、当時新婚だった私の両親は連れ立って映画館に出かけたそうです。
その時すでに母親の胎内にいた私は、彼女の目と耳を通じてこの映画を体験したようなのです。ただ、当然のことながらストーリーなどの細部は記憶しておらず、この映画が持つホーム・ドラマ特有の幸福感や明るい雰囲気などが強く印象付けられたのではないかと思います。
胎教というものはバカにはできない、と私が信じる根拠になっております。

これも胎教の影響でしょうか、私も家族を笑わせることに喜びを感じる者であります。
はっきり言って、ウケることしか考えていない。日常生活で偶然生じる小ネタは絶対に見過ごしませんし、爆笑を得るためには労を厭わず仕掛けを作り、周到に準備します。

いや、コレは胎教の影響ではなく、目立ちたがりの性格から来るものですね、きっと・・・。