振り出し、そして再出発(1) | DO IT!

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Over the Border

5月6日

DOIT発足から8日。
組織名、コンセプト、取り組む問題決めとスムーズな立ち上がりを見せた前回ですが、
今回は一転、振り出しに戻ることとなりました。



今回の活動場所は八王子です。
代表である青木のお祖父さんの家で、現在空き家になっている家があります。
特にサークルという形を採っていないDOITにとって、活動拠点があるというのは心強いことです。そのためこの厚意に甘えさせてもらうことにしました。

今回の会合は前回いなかったメンバーの顔合わせと、場所の確認が主な目的です。

14時に八王子に待ち合わせでした。

しかし中村は立川駅で乗り換えに失敗したり、八王子数百メートル手前で乗っていた電車が緊急停止したりと、大幅に遅れることになりました。

一人北口を抜け、バスターミナルへと向かいます。
空を見上げると、どんよりとした雲が押し潰さんばかりに迫ってきていました。
間もなく雷が鳴り始め、叩きつけるような雨が降って来ました。
かすかに幸先の悪さを感じます。

青木邸につくと既に会議は始まっていました。
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焦点になったのは「何がゴールか?」です。
今回が初顔合わせの松谷(左)が根本的な疑問を投げかけます。
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青木「前回の話し合いで、テーマは大学の喫煙問題になった。で、ゴールは一橋大学に要望書を提出すること」
松谷「それは聞いたね。でも慶應の方や赤十字の方もいることだし、ぶっちゃけ微妙じゃない?」
木下「うーん、確かに」



資料を見ても一橋大学の分煙の取り組みは進められています。
また稲田が調べてきた資料からも多くの大学で対策は講じられているようです。
青木も納得し、議題はゴールの再設定に移ります。



二つの案が出されました。
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①どこかの飲食店に対して適切な分煙案を提出する
②街の喫煙スペースに関して改善を求める意見書を市に提出する。

取り組みやすさの観点から①が採用されました。



すると問題になってくるのは「どこに訴えるか?」です。
これにも二つの案が出ました。
 ①チェーン店のファミリーレストラン
 ②個人営業などの小さい飲食店
①は子供から大人まで幅広く利用する店であり、分煙の重要性は高くなります。反面、たかが大学生の意見など一蹴されてしまうのではないかという問題があります。
②はある程度話は聞いてくれそうなものの、実際に分煙などの対策を講じてくれるだけの金も場所もないのではないかという問題がありました。



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中村「チェーン店にしろ個人営業の店にしろ、うちらの意見なんてまともにとり合ってくれないんじゃないかな?」
岩井(左)「そうだよね。エアカーテンなんか言ったらめっちゃ金かかるわけだし」
青木「いやでも、こっちが真剣に訴えたら聞いてくれるって。そういう若者の熱意を歓迎してくれる人は結構いる」
岩井「でもファミレスとかは系列で全部同じ会社でしょ? そこがそんなに柔軟に対応してくれるかな?」
青木「支店長とか、店長に掛けあってみればいいじゃない。行動してなんぼだよ」
中村「それは確かにうちらのコンセプトでありアイデンティティだけどさ。でもがむしゃらにやってたんじゃ実験の意味が無い。今回はとにかくやってみて問題点を洗い出そうって話だから、計画はなるべく詰めて考えていきたいよね」



考えれば考えるほどに難しい問題です。またゴールに関して意見の食い違いが表面化しました。
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中村「それと、ゴールは作った案をお店側に提出するで終わりなの?」
青木「そう。行動に移してるんだから、それでいいんじゃない」
中村「いや、結果が伴ってゴールだと思うが……」
青木「ん、どういうこと?」

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伊豆(左)「つまり実際に世の中が変わってこそ意味があるってことでしょ? 行動しても、それが意見を言ったってだけならシンクタンクと同じ。DOITのコンセプトとはずれてる」
岩井「とすると、二年、三年とかかる話だよね」
一同「うーん……」



今回のプロジェクトの位置づけは「実験」です。
実際に一つのプロジェクトを試して見ることで、立案から行動までを体験し、そのフィードバックを得て次に活かすのが目的です。
つまり夏の第二回のプロジェクトが本番であり、なんとしても7月6日までに終わらせなければならないのです。

あと丁度二ヶ月。

この短時間ではタバコ問題は重すぎるという結論に達しました。

$DO IT!

振り出し、そして再出発(2)へ続く……