3週間。
それはDOITにとってあまりにも怠慢な日々でした。
5月6日の会合から、各人己の仕事に取り組みました。しかし現行のビニール傘袋のコスト、設置型の水取り機の値段、そして新リサイクル傘袋の費用を分析する内に、「行動する」というコンセプトを忘れてしまったかのようでした。
まずリサイクル傘袋について我々は考えました。相手に提案する際、傘袋をリサイクルするというのはどういうことなのか、わかりやく説明できなくてはなりません。そこで持ち出せれたのが「おしぼり」です。
皆様もよくご存知のように、飲食店には必ずおしぼりが置いてあります。ある意味あたりまえなこの光景ですが、よく見ると二種類のおしぼりがあることに気づきます。紙の使い捨ておしぼりと、布のリサイクルおしぼりです。
知っている方もいるとは思いますが、布のおしぼりはレンタルです。飲食店がいちいち布の洗って清潔に保つのは労力がかかることですから、業者に外注します。レンタルおしぼり業者は工場を持っていまして、各店舗から集めてきたおしぼりをその工場で洗浄するのです。当然多く集めたほうが一枚あたりの労力・コスト共に下がりますからビジネスとして成立しています。規模の小さな飲食店もこの業者に外注していることから、サービスとしてそれほど費用がかかることでもないようです。このシステムを応用できないか、そう考えたのです。
ですが、この方向でさらなる調査を進めようとした矢先、鋭い指摘がなされました。
「でも傘袋って雨の日だけだよね。雨の日ってお絞り使う日より圧倒的に少ないわけでしょ。この場合コストを下げようと思ったら違うことも一緒にやらないと工場なんかの施設の維持費だけがかさむような気がする。」
全くもって慧眼でした。この天候依存性を克服しない限り、おしぼりを例えに持ち出すのは不可能です。議論はふりだしに戻ります。そしてずるずると、ただいたずらに時間が流れていきました。
こんなことではDOITどころではありません。
我々は「問題を解決するべく行動すること」という原点に立ち返り、そのためにまずはタイムプランを作成することに決めました。これは以下のとおりです。
日付(時刻は24時まで) すべきこと
~6/4 ビニル傘袋設置、水とり機設置、布製傘袋設置の3案をコスト、効率性、使用者の印象、社会へ与える影響の4つの観点から比較、分析する。
~6/10 予備
~6/17 分析をまとめ、企業がとるべき方策を示した企画書を完成させる。しかるべき人に推敲してもらう。
~6/24 完全版企画書を完成させる。しかるべき企業に企画書提出。
~7/1 予備
誕生したばかりの組織として、右も左も分からない状態です。しかし、本当の困難は我々の外にあります。組織の内側ばかりに目を向けているわけにはいきません。あらゆる臆病を脇に追いやって、行動する勇気を持つしかないのです。
