自慢じゃないが俺は決して早漏ではないと自負している。

いつも彼女を満足させていたし(演技かもしれんが)
なかなかスタミナのある息子だと思っていた。

なのにこの女…




俺 を 2 秒 で イ
か す だ と ! ?








「ふふ♪」

まるで彼女は簡単な事務的作業をこなしたかのような楽勝な表情。

まるで「早かったわね♪」と言わんばかりの表情。

ていうか俺のザーメンは?
まさかゴックンしたのか?

「どうでした?気持ちよかった?」

普通に喋ってる様子からして、どうやらゴックンしたようだ。

「……」

屈辱感でいっぱいな俺はただただ黙る。

…クソっ!
何なんだあの舌使いは!
どんな研修を受ければあんなテクが身につく!?
しかも三回も抜いた後だぞ!?
デリヘル歴半年なんて嘘だ!
絶対嘘だ~!!

「アキトさん?」

「あぁ!?」

俺は大嘘つき女にメンチを切った。

「…あの、お会計の方を~…」

「チッ」

俺の舌打ちがバスルームに反響する。

全然楽しめなかったのに金は取るんだなっ!
コイツは“焦らし”ってのを知らねぇのか?

俺は自室から安物の皮財布を持ち出し、福沢諭吉を三枚彼女に渡した。