キーンコーンカーンコーン♪

ありきたりなチャイムベルがお昼休みを告げる。

さぁ飯だ。

鞄から彼女の手作り“愛妻弁当”を取り出す。

愛妻弁当…

妻と呼ぶのは籍を入れてからか?

ならば今は愛妻弁当をなんと呼べばいい?

まぁいいや。
めんどくせぇ。

蓋を開けた。

煮干しとカキピー。


蓋を閉じた。


ちょっと待て。

俺は冷静に考えた。



もし俺がクラスの人気者だったら

「オカンなに入れてんねやぁ~。酒のツマミあらへんでぇ~。」

なんて言ってクラスを大爆笑の渦へと巻き込み、“三組の爆笑王”と言う勲章をもらうはずだろうけど
俺はぞくに言う※陰キャラだ。

※陰キャラ…クラスで目立たない地味な子

そんな俺に、こんなハードルの高いツッコミなど入れられるはずがない。

気を取り直し、もう一度蓋を開けた。


やはり煮干しとカキピー。

オマケに洗い残しの乾燥しまくったマロニーがへばりついていた。

「オ…オカンなに…」

俺は言いかけて止めた。