明日は他人の私へ。

昔、脳科学者の中野信子さんの講演で
聞いたことがあるンすよ。

人間の脳には25歳くらいで
ようやく完成する部位がある。
そこは
「昔の自分はイタかったなあ……」
などと自分を客観的に振り返ることの
できるようになる部位であり云々。


どこの部位だったか
忘れてしまったんですが。
前頭前野かもしれない。


『脳を鍛えるには運動しかない! 最新科学でわかった脳細胞の増やし方』

依存性、コカインが前頭前野の神経を傷つけ灰白質まで減らす、というくだりで。

「さらに近年、脳画像を用いた研究により、前頭前野は二〇歳代半ばまで成長をつづけることが明らかになった。」

ほら、これっぽくない?

ところで
ここの数行前では、

「前頭前野はその任務のひとつとして、危険と報酬を天秤にかけて、害をもたらすおそれのある行為をするかどうかを決めている。」

ここを読んで思い出したのは
バカッター
という名称で揶揄されたり
訴えられたりした若者の愚行。
愚行という熟語を使うのが
なんかそぐわねえなって感じるほど
アホらしい行為。

行為そのものより
それをネットにあげちゃう行為が
なんでそれ、
やっても大丈夫だと思った?
って謎な行為。

それがこういう、
前頭前野がまだ発達しきっていない、
この行為をすることで
仲間うちでワッとウケることと
ネットで拡散された結果、
支払うことになる代償のことを
天秤にかける部位が
まだ未熟なのだとしたら。

いや、まあ、
そうなんでしょう。
未熟なんでしょう。

だから許そうという話ではなくて
だからどうしたら良いかを考えたい。

中野信子さんの講演に戻って、
当時、私は、
その自分を客観視できるようになる脳の部位とやらを
ちゃんと発達させる方法はあるのかと質問しました。

それにはたしか、
いま、自分がなにをどう感じているのか
言語化すること
という回答だったと記憶しています。

いま検索してみると
心理学の用語で
「感情のラベリング」
に相当するんじゃないでしょうか。

名越康文さんもYouTubeで
あれはアンガーマネジメントだったかもしれないけど
「いま、私は、怒っています」
と唱えるという方法を話してましたね。

今の自分が感じていることに注目し、
言語化する。

それはほとんど
マインドフルネスなのでは?

結局、
マインドフルネスって
汎用性の高い
すごいことなのでは?

そのわりに
学校でマインドフルネスを教えるべき!
なんていうのは
私はたまたまか見かけていませんが。
まあ達成したかどうかの判定ができないからな。

話がとっちらかってきたので
本日はこのへんで。

ごきげんようごきげんよう。


   なにごとのおはしますかは知らねどもかたじけなさに涙こぼるる   西行