クリスマスの思い出教えて!
明日は他人の私へ。
「幸福な家庭はすべてよく似たものであるが、不幸な家庭は皆それぞれに不幸である」
トルストイ『アンナ・カレーニナ』
これはクリスマスという季節がやってくるたび周囲に話していたから、
「おおつきさん!? あなた、おおつきさんなのね!?」
て特定されるか、
「その話なら知人から聞きました。パクリ乙w」
て言われるかと震えるんですが。
貧しい子供時代でしたが、
「本当の」貧困とか言いたがる人たちからすれば貧困ではないというあんばいでした。
ごはんは食べれてたしね。
そんな家ですから、保護者たちはクリスマスが近づくと戦々恐々として、
「サンタなんていない!」
「あれはオモチャ屋が金儲けのために作ったウソだ!」
と、幼い私に言い聞かせたものです。
一方でまた保護者たちは見栄っ張りでもあったので、
自分たちが育てている子が他所様の前で、
「あのね、サンタはいないんだよ。あれはオモチャ屋のうそなんだって」
などと無邪気に暴露するのは嫌がりました。
幼稚園児にして、家ではサンタなんていないと復唱し、
客の前では、
「サンタさんはほんとにいるんだよ!」
と叫び、いないんだよとからかう大人には、
「いるもん!、うわ〜〜〜ん(泣)」
とかやってたのですから、
そりゃ紅天女になれるんじゃないかとか妄想しますよね。
でね。
これだけなら、まあよくある話です。
これだけにしといてくれたら良かったのに。
クリスマスの夜、
寝ている私を保護者が叩き起こします。
「サンタさんが来たぞ!」
わけがわかりません。
あんなに「いない」て言った口が。
寝ぼけ眼の私。
そこに立っているのは、
いつものステテコ姿の保護者。
プレゼントは、
ノートと鉛筆。
ラジオ体操の景品かよ。
それからしばらくの間は、
勉強好きな私がサンタさんにノートと鉛筆をお願いしたらほんとにサンタさんが来てプレゼントしてくれた、
という話を子どもらしくはしゃいだ様子で客に披露しなければならなかったのでした。
いやもうホント、
サンタがいないならいないでプレゼントなしで済ませてほしかったし、
どうしても子どもにプレゼントをくれてやった見栄をはりたかったなら、
それはノートと鉛筆でも構わないから、
起こすな。
黙って枕元に置いてけ。
あんな茶番をしておきながら、
「ほんもののサンタさんが来た!」
て喜ぶ幼児を演じさせるとか、
どんだけ紅天女へ近付けさせる教育だよ。
強烈すぎて忘れられそうもない思い出ですが
それさえいつか忘れていくのかなあと思ったので、
書き留めておくのです。
ではまたいずれ。
ごきげんようごきげんよう。
明日ありと思ふ心の仇桜夜半に嵐の吹かぬものかは 親鸞
クリスマス、誰と過ごすか教えて!
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