前回に続き、メンタルコントロールのお話です。
今回は少しマニアックな話なんですが、「隠れ攻撃」とわたしが呼んでいるものについて。
普通の攻撃といえば、いわゆるパワハラとか。怒鳴る、暴言を吐くのほか、明らかな嫌味や侮辱が、「攻撃」にあたります。
一方で「隠れ攻撃」というのは、攻撃だとすぐにはわからないものを指します。
だから気付かないうちに何度も攻撃されていて、気付いたときにはかなりのダメージを受けている、ということがあるんです。
Webライターの場合は、編集者さんやディレクター、クライアントなどからの攻撃・隠れ攻撃を受けることがありますが、
これはWebライターに限ったことではなく、どんな仕事であっても、友達や家族が相手でも、起こっていることがあります。
では、「隠れ攻撃」とはどういうものでしょうか?
たとえば、「軽い無茶振りの常態化」。
明らかな無茶振りをされた場合は断れることも多いと思います。
締め切り直前になって「やっぱりKW変更します!」とかね。いや、それは無理ってなりますよね。
でも、締切直前になって「おすすめアイテム10選のうち3つが間違ってたので差し替えお願いします!」と言われて、がんばればできそうな場合はどうでしょう?
1回ぐらいいいかなと思って了承してしまう人もいるのではないでしょうか。
でも、こういうことを平気で言ってくる人って、1回では終わらないんです。むしろ、1回実績ができてしまうと、次からも言ってきます。
要は「このライターには軽い無茶振りをしてもいい」って学習してしまうんですね。
だから、何度もそういう「これぐらいなら、まあいいかな…」と思ってしまいそうなレベルの無茶振りを言われる。
何度か続くとそれが当たり前になる。
そして、あなたがとうとう怒って、「もうこれ以上対応できません」と断ると、逆ギレされたりします。
こういう人って、「逆ギレ」と言っても、あきらかな暴言を吐いたりすることはなくて、「それは困りますね。どうしたらよいのでしょう?」のような言い方で、こちらの神経を逆撫でしてくることが多い。
こちらが「困るのであれば、はじめから間違えなければ良いと思いますが?」と返しても「そんな喧嘩腰にならないでください。争いは良くないと思います」のようなトーンポリシングで返してきたりします。
モラハラとかもそんな感じですよね。
モラハラ加害者って、こういう隠れ攻撃が多くて、被害者をさんざん加害した挙げ句に、被害者が怒るとトーンポリシングで責めて被害者ヅラするので。
隠れ攻撃によってダメージが蓄積されていると、相手からのトーンポリシングに対して、「たしかにわたしが感情的になってしまったのが悪いかも」なんて納得してしまうこともあるのが怖いところ。
では、こういうわかりにくい隠れ攻撃はどう対処するのが良いのか?
それは、1回でも異変を見逃さない・無茶振りを許さないことです。
「1回ぐらいいいかな」「ちょっとぐらいいいかな」とやってしまうとそこから完全にロックオンされて攻撃が続いてしまうので、1回目でシャットアウトすることが大切だと思います。
締め切り直前に軽い無茶振りをしてきたら、「それは別料金になります」「◯円追加で対応可能です」と回答します。
「そんなの、クライアントがかわいそうな気がする……」なんて思ってはいけません。これはビジネスなんです。
かわいそうとか要らないです。それに、かわいそうなのは締切直前に無茶振りされてるあなたです。
Webライター業界に限らず、こういう厚かましく失礼な人ってどこにでもいるので、気をつけましょう。
一度許してしまうと逃れるのも大変になっちゃうので、異変に気づいた時点で(なるべく1回目で)断ってくださいね。