こんにちは、ウェルネス・コーディネーターのTOSHIです。

アドラー心理学の語り部、岸見一郎先生の新著📚『絶望から希望へ 悩める若者と哲学者の“幸福”をめぐる対話』を読みました🍀

岸見先生のベストセラー📚『嫌われる勇気』、📚『幸せになる勇気』同様、ダイアログ形式で進行する、哲学ゼミ講師と3人の受講生(哲学を専攻する大学三年生、社会人三年目の女性、社会人五年目の男性)との“心の対話と交流”をベースに繰り広げられるアドラー心理学の幸福論。

仕事、恋愛、家族、人間関係、社会の矛盾など、将来への不安に悩む3人の若者に対し、優しくも厳しく対峙する岸見先生のメッセージの数々に、背筋が伸びる思いがすると同時に、完全他力の安心感を感じます。

人生の悩みはすべて対人関係の悩み、逆に、人生の生きる喜びや幸福もまた、対人関係の中でしか得られないと説くアドラー心理学。

さらに、過去に執着するのではなく、また、未来の成功のために今をないがしろにせず、今日という日を今日という日のためだけに生きるということを求めるアドラー心理学。

備忘のために、キーセンテンスを記載しておきます。

【成功と幸福】
成功することと、幸福であることは違う。
成功が幸福の絶対条件てはない。成功するためではなく、幸福であるために学び、つながり続けることが大切。

【絶望の行き着く先】
絶望は、恐れと不安の行き着く先。絶望するといよいよ自分にできることはなくなり、何もしないための言い訳になる。恵まれない自分、不幸なラブストーリーを、努力しないための理由に愛用しない。絶望から逃げない。

【愛すること】
愛されることよりも、自分が日々相手に何ができるかを考える。愛することを日々アップデートしているからこそ、課題に向き合っていける。

【良い対人関係】
対人関係がよいといえる4つの条件
①相互尊敬:対等な存在として相手を見ること
②相互信頼:根拠がない時でも相手を信じること
③共同作業:共に協力して問題に取り組むこと
④目標の一致:進むべき方向が一致していること

【存在としての幸福】
大人も子供も、生きているだけで価値がある。
あなたが生きていることを喜んでいる人がいる。人は、自分に価値があると思える時にだけ、勇気をもてる。存在レベルでの幸福を知った人は、自分を取り巻く状況がどんなに変わっても、そんなことで、いささかも幸福であるという実感を失うことはない。

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たとえ何もできなかったとしても、自分が生きていること、それ自体が他者にとっても喜びである。その意味で、生きているだけで他者に貢献できている、役に立てている、そう思えるときに「自分は幸福である」と思えます。

この講義の最終目的は、自分が何もできなくても、ただ生きているだけで自分には価値があると思えること、今ここに存在しているだけで幸福であると感じられるようになることです。

〈本文中から引用〉